【秘話】緊急事態に強いチームをつくる、3.11消防隊長の教え
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危機のリーダーシップ特集、4話目は、東日本大震災で起こった原発事故の対応で、「隊員139名中、犠牲者ゼロ」でミッションを達成した元消防総隊長・佐藤康雄さんのお話です。
現在のコロナ禍とは状況は違いますが、文字通りの「緊急事態」を100名以上のチームで乗り越えたという点で、今この瞬間、参考にできるお話を伺えました。
政府の要請がある前から実行計画を練っていた理由や、緊急対応(=原発への放水を担当)するメンバーを短時間で選ぶ際の基準について、信頼を築くための2つの視点などなど、ビジネスでも役立つリーダーシップのお話満載です。
個人的に一番響いたのは、緊急時は「現場にいないリーダーが指示を出してはいけない」というお話でした。リモートワークが広まっている今こそ、「現場とは何か?」「コミュニケーションとは何か?」を考えるきっかけになればと思います。本文を読んでいて気になったことがあったので調べて見ました。
1番多い言葉は“リーダー“の34回。“信頼“という言葉は23回使われています。その次に多い言葉が“安全“の19回です。
“リーダーへの信頼は安全を提供してくれるから“と読み取れます。命の関わる現場ならではのシンプルなリーダーシップ論はシンプルなだけに深いです。
政府、自治体、会社、家族。あらゆる場所が現場になっている今。それぞれの場所で安全を優先するリーダーが求められているように感じます。すでにリーダーの方は優先順位を間違えないように気をつけたいですね。被曝しながらも、水蒸気爆発を起こした原発の燃料棒を冷やすーー。そんな究極の危機的状況の中貯蔵プールへの放水(充水)を行ったのが、東京消防庁のハイパーレスキュー隊の139人でした。
被曝量を考えると、1人あたり20分しか現場にいられない。そんな極限状況を率いた総隊長の佐藤さんは、信なくば立たずーー信頼関係こそが、チームで危機に挑む基本だと強調します。
リモートワークをしていると、メンバー同士が離れているからこそ信頼関係をどう作るかが、重要な課題になりますよね。そんな時に是非読んでいただきたい記事です。お人柄がご発言から溢れ出す…そんなインタビューでした。