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未解明だった数学の超難問「ABC予想」を証明 京大の望月教授 斬新・難解で査読に8年

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  • エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

    ついに査読論文が掲載されたんですね。おめでとうございます。放置され気味だったとして、望月先生のフラストレーションもマックスだったようですが、、、。

    ABC予想の解説はこちら

    https://newspicks.com/news/2696550

    におまかせするとして、ここではこの「宇宙際タイヒュミラー理論(IUT理論)」という奇妙な名前についてコメントしてみます。

    「宇宙際」というのはいわゆる宇宙とは関係なく、"inter-universal"の訳です。ここでの「宇宙」とは「数学一式」という意味で、グロタンディークなどが20世紀中頃に概念化しています。「際」は国際や学際と同じで、つまり「宇宙際」とは異なる数学の世界の間の関係という意味になります。

    「タイヒュミラー理論」は、30歳の若さで亡くなった(戦死)ドイツの数学者オズワルト・タイヒュミラーの名を冠した理論で、古典的にはリーマン面(変形された複素平面)のタテとヨコ、長さと角度といった密接に結びついた2つの次元の関係(正則構造)を破壊し、一方を固定し一方を伸び縮みさせて、図形間の変化を定量化するというものです。

    しかし、IUT理論自体がタイヒュミラー理論を基盤とした発展型というよりは、アナロジーとしてコンセプトが似ている(哲学的な示唆を与えている)と言ったほうが良いかもしれません。

    IUT理論の場合はたし算とかけ算の密接な関係(=正則構造)を破壊するという意味においてタイヒュミラー理論に似ているというわけですが、理論の基盤は別の所にあります(そっちはまた更に解説が難しいというか無理)。

    つまり、IUT理論とは、「異なる数学の世界(=宇宙)の間の関係を考えることで、タイヒュミラー理論のようにたし算とかけ算の関係を分離して考えることが出来るようにした理論」といったような意味になります。

    それによってABC予想の不等式を証明したわけですが、IUT理論はABC予想の証明にとどまらず、それ自体が極めて一般的で奥深い数学であるということが出来ると思います。

    今回は論文が査読を通ってジャーナルに掲載されたというニュースであって、一里塚ですが、この理論を問題視している数学者全てが納得しているのかは不明です。

    一般論として、有力誌で査読が通れば予想は定理になりますが、今回の件はモノが違うのでどうなることやら。


  • ユーザベース / NewsPicks Co-CEO

    記事の中でコメントされている文元先生の弟子の私としてはコメントせざるを得ない。。

    数学会でも異端視されてきた程先鋭的なIUT理論について、一般向けの本が出ているのが日本のすごい所。

    https://www.amazon.co.jp/dp/B07QVHZJL8/

    何ならニコニコ動画のイベントでマス向けにも解説されている。

    https://www.nicovideo.jp/watch/so32505721

    孤高の数学者望月先生の偉大な理論を、マスに伝える文元先生というタッグで、最先端の数学の面白さ、奥深さを感じることができる日本という国は最高ですね。


  • 国内航空会社 気象予報士

    数学に限らず、サイエンスにおいてはたいていは「仮説」「予想」「問題」が提起され、これを検証、証明していく過程が論文として発表されます。当然その中の全過程が査読、あるいはさらに前の段階で検証され、証明として不十分な箇所があると突き返されてしまい論文として発表することもままなりません(風が吹けば→桶屋が儲かるをすべて検証していくという意味です)。

    しかし、仮説や予想が証明されないとその先に学問が進まないか、というとそうでもなく、特定の仮説や予想が証明されたならば、、、としてさらに応用した研究が進む場合もあります(桶屋が儲かるなら、製材屋も儲かるのでは?という研究)。

    フェルマーの最終定理でもそうですが、与えられた「予想」自体は中学生や高校生でも理解できるものですが、いざそれを証明しようとすると大変で、今の数学界でも持っていないような、新たな武器を開発していかなければならない、というところが何とも言えないロマンを感じさせる部分ではないかと思います。
    今回の武器はIUT理論というそうですが、これもフェルマーの最終定理において使われた谷山-志村予想を思い出します。彼らは別にフェルマーの最終定理を研究していた日本人ではなく、単にモジュラー形式と楕円曲線がつながるのではないかという予想を発表しただけでしたが、その後の数論の発展に大いに貢献することになりました。最終的に証明が必要となり、その過程で骨董品扱いだったフェルマーの最終定理が数学の最前線に躍り出てきたのです。

    数論は、ややもすると数学遊びで実用性がないと思われがちですが、通信の暗号化において特に使われており、現代社会の最前線を立派に支える学問です。暗いニュースが続く昨今ですが、学問の素晴らしさが少しでも伝われば良いなと感じています。


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