[東京 3日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比54円63銭高の1万7873円35銭となり、反発した。前日の米国株式市場が堅調だったほか、原油価格の上昇により信用不安が後退したことで、朝方から買い優勢で始まった。ただ、週末である上に米国で重要経済指標の発表を控えているため見送りムードが台頭、徐々に全般は伸び悩んでいる。

2日の米国株式市場は、ダウ平均株価<.DJI>が469ドル上昇。トランプ米大統領の発言をきっかけにサウジアラビアとロシアが大幅減産で合意するとの期待が高まり、原油価格が急騰。石油株に買いが入り、朝方発表された週間新規失業保険申請件数急増の影響が相殺された。

これを受けて日本株は切り返して始まり一時1万8000円を回復したが、寄り付き前から「1万8000円からは重い。今晩の米指標の発表に加え、国内では緊急事態宣言の発表が警戒されている」(みずほ証券・シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)と指摘された通り、上値に慎重な動きとなった。

物色面では、主力株に押し目買いが目立ち、TOPIX優勢の展開となり、市場では「主力株に実需買いが入ったようだが、全体としては週末とあって見送り気分が徐々に強くなってきた」(国内証券)との声が聞かれる。米国で雇用統計、ISM非製造業景気指数、サービス部門PMI改定値、製造業PMI改定値などの発表を控えており、これらを見極めたいという。 TOPIXは6.54%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0741億0100億円だった。東証33業種では、鉱業や石油・石炭製品の上昇が目立つ。個別では、トヨタ自動車<7203.T>は高い一方、ソニー<6758.T>がさえないなど、主力の輸出関連株が高安まちまち。武田薬品<4502.T>など薬品株、JR東日本<9020.T>など電鉄株が高いが、日本製鉄<5401.T>はさえない。 東証1部の騰落数は、値上がりが1090銘柄に対し、値下がりが1002銘柄、変わらずが76銘柄だった。

日経平均は強もちあい。3月の中国サービス部門PMIが発表され、持ち直しが確認されたものの、これに対しては反応薄だった。市場では「主力株に実需買いが入ったようだが、全体としては週末とあって見送り気分が徐々に強くなってきた」(国内証券)との声が聞かれる。

財新/マークイットが発表した3月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は43.0で、過去最低だった前月の26.5からは持ち直したものの、景況拡大と悪化の分かれ目となる50は依然大きく下回っている。

日経平均は伸び悩み。1万8000円台を回復したものの、買いが一巡した後は上値に対して慎重な動きとなっている。市場では「日経平均先物に仕掛け的な売りがみられるものの、きょうはTOPIXが優勢で相場の質としては悪くない」(国内証券)との声が聞かれた。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比132円72銭高の1万7951円44銭となり、反発してスタート。前日の米国株高が好感された。東証33業種では石油・石炭製品、鉱業、電気・ガス業が値上がり率上位となっている。サウジアラビアとロシアが原油の大幅減産で合意するとの期待が高まり、原油価格が急騰していることが好感されている。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>が売り買い交錯、ソニー<6758.T>が買い優勢、パナソニック<6752.T>が売り優勢。

指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>は買い優勢、ファナック<6954.T>は売り優勢。

メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>が売り買い交錯、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が売り優勢となっている。

*内容を追加します。