(ブルームバーグ): ソフトバンクグループは、シェアオフィス事業を展開する米ウィーワークの株式最大30億ドル(約3200億円)相当を買い付ける株主との合意を完了しないまま期限切れとする方針だ。ウィーワーク取締役会の一部メンバーは法的措置も辞さない構えを見せている。

ソフトバンクGは、ウィーワーク最高経営責任者(CEO)を務めた共同創業者のアダム・ニューマン氏とベンチャーキャピタル(VC)会社、従業員からの株式購入で合意していたが、3月半ばに合意条件が満たされていないと株主に通知していた。株式公開買い付け(TOB)の期限はニューヨーク時間1日午後11時59分(日本時間2日午後0時59分)。

ウィーワーク取締役会の特別委員会は電子メールで配布した発表資料で、「ウィーワークの過半数株主であるソフトバンクGから2019年10月に合意した株式公開買い付けを完了しないと通知を受けた」と明らかにした。

特別委は「今回の動きに驚き失望した。ウィーワーク、そして従業員や元従業員を含む少数株主にとって最善の利益になる解決の達成に引き続きコミットする。特別委は訴訟を含めあらゆる法的選択肢を検討する」と表明した。特別委はベンチマーク・キャピタル出身の取締役らで構成される。

ソフトバンクGにコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。

原題:SoftBank to Abandon $3 Billion Deal With WeWork Investors (1) (抜粋)

(ウィーワーク特別委の発表を追加して更新します)

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