東京都 新たに66人感染確認 都内587人に 新型コロナ
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市中感染ももちろん心配ですが、都内での院内感染の広がりはさらに心配です。
医療従事者の感染は国外からも多数報告されており、予想されていることでしたが、東京都内の病院で連鎖するインパクトは大きく、各医療機関がさらなる対応に迫られるでしょう。
特に大規模な病院では「外勤」と呼ばれる医療者が複数の医療機関で勤務を行う横のつながり構造もあり、大規模な病院に限らず、小規模な医療機関にとっても密接に関連した事象です。
これと似たような事例が米国ワシントン州の介護施設からも報告されており、なんとか食い止める必要があります。
医療従事者間での感染拡大は、医療者に限らず、リスクの高い患者さんへの感染拡大及び命にも直結しやすく、その医療者が命を助ける機会も奪われるというトリプルパンチで、なんとしても防がなければならない事象の一つです。
誤解していただきたくないのは、こういった感染拡大は必ずしも感染者の診療に起因したものではないということです。感染者と分かっていれば、皆警戒し、未然に感染を防ぐ方法も分かっています。
リスクは、例えば患者さんの中に軽症状や無症状の感染者が一定の確率で混じっているところにこそあり、リソースが限られた中で、全ての患者さんに100%の感染予防を行うわけにもいかないため、このような事態が起こってしまうのです。
また、病院内は構造的に三密が多い、ということも指摘できるかもしれません。
解決策として、改めて医療機関には十分なリソースが集められる重要性が考えられますし、皆様には面会を控えていただく、待機が可能な受診、手術などを少しお待ちいただくこともご協力いただかなければいけないでしょう。
また、電話受診、遠隔診療などといった、医療者と人の接触を可能な限り減らしていく取り組みが、この難局を乗り切るためには重要になると考えられます。「ルーチン」や「規則」に縛られすぎない、フレキシブルな対応が今まさに求められています。
参考文献:https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2005412?query=featured_coronavirus