[ソウル 1日 ロイター] - IHSマークイットが発表した韓国の3月の製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は44.2と、2009年1月以来の低水準となった。

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に世界の需要とサプライチェーンが混乱した。2月は48.7だった。

新規受注は2009年1月以降で最大の減少を記録。輸出販売も過去11年あまりで最大の減少となった。

サプライチェーンの混乱で一部の受注がキャンセルされたとの回答や、特に中国・日本・米国で販売が落ち込んでいるとの指摘があった。

工場生産も打撃を受けており、生産指数は38.5と、前月の44.4から低下。過去11年で最大の落ち込みを記録した。

IHSマークイットのエコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は製造業生産の急激な縮小について「サプライチェーンの混乱が深まり、需要ショックが拡大したことが背景だ。総受注が急減している」と指摘した。

韓国の新型コロナ感染者は1万人弱と、中国を除くアジア諸国で最多。ただ感染ペースは2月にピークをつけた後、鈍化している。

ヘイズ氏は「韓国は感染拡大ペースの抑制に成功しているが、まだ大規模な経済ショックを受けている」と指摘。

調査では先行き生産指数が2012年4月の導入以降、最低となった。

ただ韓国の工場閉鎖は限定的で、中国の生産も段階的に再開している。

ヘイズ氏は「韓国は感染拡大ペースの抑制に成功しており、国内経済が相対的に速く回復する確率が高まる」と述べた。