【りそなHD新社長】コロナにも対応して「銀行の枠」を越える

2020/4/1
デジタルトランスフォーメーション(DX)の波は、例外なく、銀行業界にも押し寄せている。
最近は、DXに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大が経済全体に影響を与えており、銀行のビジネスモデルや経営はさらなる変革が求められる。
こうした「激動の時代」に、7年ぶりに経営トップが代わったのが、国内銀行グループ4位のりそなホールディングス(HD)だ。4月1日付けで、社長を務めた東和浩氏(62)が代表権のない会長となり、取締役だった南昌宏氏(54)が社長に就任した。
りそなHDは、2003年に約2兆円の公的資金が投入され実質国有化されたものの、2015年に公的資金を完済している。
首都圏や関西圏を中心とした都市部に強く、信託機能も持つりそなHDは、これからの新しい時代にどう対応していくのか。
4月1日付けでりそなHDのトップに就任した南昌宏社長にNewsPicks編集部が独占インタビューを実施した。
南 昌宏(みなみ・まさひろ)りそなHD社長、りそな銀行取締役
1989年、埼玉銀行(現・りそなHD)入行。埼玉りそな銀行小川支店長を経て、2019年6月より取締役兼執行役、オムニチャネル戦略部担当兼コーポレートガバナンス事務局副担当。54歳

今こそ「銀行の出番」だ

──「コロナ・ショック」の影響で、日本経済は一気に景況感が悪くなっています。この危機をどう考えていますか。
 危機と言うよりは「新しいタイプの難局」だと思っています。