野村とNRI、日本初のデジタル社債を発行──マーケティングと金融が融合する新たな市場を創る
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これものすごい画期的なことです。
社債(私募債)という切り口がとてもいい。
銀行からの融資を間接金融といい、株や債券で資金調達するのが直接金融。
この債券で資金調達するというのが、社債という商品です。
社債のメリット
1、社債の利率を企業側で設定 ≒銀行金利より安い
2、毎月の返済がない
3、経営権が保持できる
いいところだらけのように見えますがからくりがあります。
1、融資に比べると利率低くできるがトータルコストが高くなる場合もある
2、債券引受人の募集に苦労
3、債券管理に手間がかかる
一般的に下記のような手順で社債は発行されます。
1. 募集要項の作成
2. 取締役会決議または株主総会決議
3. 申込者の募集
4. 社債申込証の作成・受付
5. 社債の割当
6. 募集決定通知書の送付
7. 社債申込金額の受領・確認
8. 社債申込証拠金預り証の発行
9. 社債原簿の記録作成
10. 社債の償還
ブロックチェーンでカバーできる部分は3-10。
これ画期的です。手数料を大きく下げても商売が成り立つことを意味します。
銀行の本音としては、融資よりこの社債(私募債)のほうがおいしかったりします。発行額が5億円、表面金利が1.00%、引受手数料0.80%の私募債を引き受けると、当期中に400万円もの手数料を手にできます。一般融資5億円ならば、仮に決算月の月初日に融資を実行しても、1.80%の金利収入では当期中の貢献額は75万円余にしかなりません。400万 or 75万。この差はでかいですね。
社債手数料は貴重な収益柱となっています。中小企業と密な関係を持つ銀行の最後の砦ともいわれるこの社債(私募債)市場に、野村證券/NRIがブロックチェーンを武器に触手を伸ばしはじめたということです。
もうひとつ今回の社債で注目する点は、従来の元本+金利利息 支払いではなく、金利利息のかわりにポイントを付与したという点。これも画期的です。お金だけのつながりではなく、債権発行企業とのエンゲージメントを高める手段に使えますね。
証券vs銀行で多くの証券会社が銀行傘下に。その絵図が変わるかもしれません。
今後の展開が楽しみです。社債がデジタル化されて発行・販売されるようになれば、ポイント経済圏と金融市場が交わるようになる。投資家は利息を得ながら、債券に付随するポイントで買い物ができたり。世界がリモート化する今、企業のデジタル化はマストだし、次世代型のデジタル金融市場の創設は、より速いペースで進めるべきものかもしれない。
#デジタル社債 #デジタルアセット #セキュリティトークン
#ブロックチェーン
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