[オスロ 27日 ロイター] - ノルウェー政府は27日、2020年の成長率予想を再度引き下げ、マイナス2%とした。また、新型コロナウイルス感染拡大や重要な輸出品である原油価格の急落による打撃を受けている企業を支援するため、追加措置を打ち出した。

政府は約1週間前に今年の成長率をマイナス1%に引き下げたばかりだった。ウイルス封じ込めの移動制限などの措置が今後2カ月続き、経済は緩やかなペースで通常状態に戻ると想定し、見通しを再度引き下げた。

ソルベルグ首相は会見で、危機対応の第2段階として、ウイルス危機が終息した時に人々が職を失っていないことを確実にする必要があると述べ「われわれは、国内経済が危機を乗り越えるために必要なことを行っている。強力な措置や多額の資金を使っている」と強調した。

そのうえで「こうした状況下で、必要以上に従業員を解雇すべきでない。継続可能な活動も停止すべきでない」と指摘した。

ノルウェーの今月の失業率は前月から5倍以上に跳ね上がり、10%を突破し、1930年代以来の高水準を記録した。

政府は27日、企業の賃貸料や保険などの固定費を負担する措置を発表した。規模は月100億─200億クローネ(9億5800万─19億2000万ドル)となり、まず2カ月実施する。

政府は既に、特別融資や課税先送りなど、総額3600億クローネの景気対策を発表している。また、中銀も2度緊急利下げを行っている。