[シドニー 30日 ロイター] - オーストラリア当局は、新型コロナウイルス対策で導入する公共の場で集まることができる人数を2人までに制限する措置について、違反者に罰金を科すなどして徹底する方針。

移動制限である程度の効果がみられ、国内の新規感染率はここ1週間半分程度の水準に低下している。現在感染者は約4200人で、死者は17人。

ニューサウスウェールズ(NSW)州とビクトリア州は30日、新型コロナウイルスを封じ込めるため、公共の場で集まることができる人数を2人までに制限する措置を30日深夜から施行すると発表した。

両州は国内でも特に人口が多く、感染者と死者の大半を占める。

NSW州のベレジクリアン首相は30日、例外的な状況を除いて外出すべきでないと説明した。

NSW州とビクトリア州では、違反した人に1000─1600豪ドルの罰金を科す。NSW州では違反者が6カ月拘束される可能性もある。

また、タスマニア州では、住居と別荘の間を行き来することを禁じる。こうした制限は国内で初めて。

政府は29日、公共の場での集まりは2人までに制限すると発表。生活必需品の買い物や運動、仕事や病院などに行く場合を除き、外出を控えるよう指示した。モリソン首相は、集会人数の制限をどのように導入するかなどの判断は各州に委ねると説明していた。

相次ぐ企業活動の停止や従業員の解雇を受けて、規制当局や金融機関はローン返済の6カ月猶予などの措置を打ち出している。

さらに、政府は30日、ウイルス危機を受けた企業資産の投げ売りを防ぐため、危機が続く間はあらゆる外国投資案件に外国投資審査委員会(FIRB)による審査を義務付けることを発表した。