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追記: 想定外の反響に、第1話の治療薬編に限って無料公開します。ひとりでも多くの人に、ハイクオリティな論文というコンテンツの面白さ、奥深さを伝えられたらと思っています。


新型コロナの治療薬は、世界中の大学や医療機関、企業、スタートアップが血眼になって探しています。そのため連日、あの薬が効いた、効かなかった、あのテクノロジーが有望だというニュースが飛び交っています。

実際にトランプ大統領にもお気に入りの薬(レムデシビル)があり、「神さまからの贈り物だ。ゲームチェンジャーになる」などと、わかりやすくTweetをしている訳です。そして直後に、権威ある医師から軽率だとツッコまれています。

NewsPicksは、毎日のように生み出される学術論文(アカデミック・ペイパー)に注目。1年間で140万本ともいわれる論文から、未来を見通すためのヒントになる、注目の論文をピックアップ。だれもが楽しんで読める、新しいコンテンツ企画「ペイパーピックス」として発信します。
新型コロナウィルスの治療薬について、論文をベースにまとめました。このウィルスについては、医師の私でもついていけないほど、数多くの論文が毎日リリースされています。このPaperpicksをまとめている最中にも新しいエビデンスが出て、差し替えるといった作業を要しました。

各報道やSNSの投稿を見ていると、論文の内容のほんの一部が切り取られ、拡散する過程でさらにその内容が歪められ、もはや全く別ものではないかと思うような形で伝えられているのを目にすることがあります。さながらウィルスが変異しながら伝播していくかのようです。これは、時にウィルスより危険ではないかとも感じます。

このPaperpicksでは、その根幹に戻り、何が分かっていて何が分かっていないのかを記すようにしました。報道から誤解されていることもあったかもしれません。記事を読み、いま一度何を論文が伝えたのか、ご確認いただく助けになればと思います。
新型コロナウイルスの感染症は、重症化する人が一定数いる一方で、ほとんどの患者が普通の風邪と同様、何もしなくても自然に改善する病気です。

この病気に対して、効果がありそうな何らかの薬を使った場合、「薬を投与した患者で、症状の改善がみられた」という風になるため、一見薬の効果があったように感じます。記事に紹介されているように、初期の段階ではこういった報告が相次ぎました。

そのバイアスを取り払うためにはランダム化比較試験が必要ですが、これまでの論文では、「十分な規模感」での、「質の高い」研究結果はまだ出てきていないという状況だと思います。アビガンを始め日本が貢献できることも多い分野であり、今後の成果に期待したいです。
とてもためになる記事でした。医師の山田さんの関わっているので安心して読めます。

いろんな研究が出ているようです。これは科学ジャーナリズムの世界では有名な毎日新聞の青野由利記者がコラムに紹介した研究です。最初は「フェイクニュース」と思ったそうです。もっともまだ科学的に証明されたわけではありません。以下、引用します。

米ニューヨーク工科大医学・生物医科学部助教授のゴンザロ・オタズさんのチームが、そのものずばり「BCG接種政策と新型コロナの罹患(りかん)率・死亡率の低下との相関」という論文を先月アップしていた。
 世界には、イタリア、米国、オランダのように全国民対象の定期接種を導入したことのない国がある。スペインやフランスのようにある時にやめた国もある。一方、日本やブラジル、中国などは古くから定期接種を実施している。
 オタズさんらは世界のBCG接種事情を調べ、定期接種と新型コロナによる死亡率の低さには相関があると結論づけた。接種開始が早い方が死亡率が低い傾向も見られるという。

https://mainichi.jp/articles/20200404/ddm/002/070/040000c

もしそうだったら、少しは安心できます。ニューヨーク、イタリア、スペインの医療崩壊に心痛める日々なので。
目が開かれるような記事です。
論文が積みあがることの重要性がよくわかります。
新型コロナウィルスは、グローバリゼーションが進んだ社会によって拡散されたわけですが、新しい脅威に立ち向かう医学も、世界同時かつ相互補助的に進歩しているのですね。
米国内科専門医としての経験があって「無類の論文好き」である山田悠史医師の存在と、多くの論文を積み上げてくれる医師・研究者の存在が心強いです。

山田さんには、ミモレでも、新型コロナの「重症化スピード」と「タチの悪さ」について書いていただいています。
https://mi-mollet.com/articles/-/22791


治療に「患者の抗体」を利用するところまでいっているが、そこには問題点も。
「この論文が発表されたこともあり、血漿を使った実験的治療を、アメリカ政府がパンデミック対策のひとつとして条件付きで認めることにしました」
「今後は、いかにスケールできるかが焦点になります。何せ、回復患者からの献血だけでは量に限りがあります」

「現時点で、新型コロナの治療や予防をするアプローチ」
1. 既存薬を投与してみる
2. 新型コロナに有効な、新薬を開発する
3. ワクチンを開発する
現時点でのCOVID-19に関する知見を端的にまとめて下さっています。
日々新しい知見がでてきている中で、大変な作業だったと思います。山田先生に感謝申し上げます。

ワクチンも治療薬も待ち望まれますが、世界中の研究者たちが誠心誠意研究を続けて下さっています。

有効な方法が見つかったとしても実用化まではまだ時間かかりますし、
それまでの間耐えしのぐためにも、
一般市民1人ひとりが、
・しっかり手洗いする
・人と密に接する外出を控える
これを心がけるということに変わりはありません。

東京が医療崩壊しないためにも、本当に1人ひとりの心がけが大事です。
二点。
まず未知の病がでてきたときに、既に使われているものや研究されているものなど「オプションの数」が重要ということ。ここ数週間でいきなり開発されるのではなく、すでにあるものを使った検証からはじまり、またそこで出てきた結果から組み合わせや調整などをしていくアプローチじゃないと時間軸が長くなりすぎる。それで抑えられるとよいし、またこれまでの英知が試される。下記のNP編集部のウイルスについての記事も是非合わせて見ていただきたく、HIV(エイズ)が抗ウイルス薬の研究知見をためるのに役立っていて、今回も治療薬候補の一角にある。
二つ目は「効くのかという見方」。本当に専門的観点からの記載・コメントが助かる。こういうときだから藁にもすがりたいから「効いた」という情報に飛びつきがち。もちろん、可能性があることは素晴らしいことだし、希望は重要。ただ、検証は色々な角度が重要だし、ニュースのヘッドラインは意識しつつも専門家の方の知見に頼りたい。
ご自身のリスクが高まる中でも現場で治療に当たられている医師や看護師の皆様、また治療薬の研究開発や医療機器の開発・増産に当たられている皆様に、改めて感謝。
https://newspicks.com/news/4681922
これだけまとまった情報を読むことができるというだけで素晴らしい価値があります。COVID19の治療薬とその背景について今までで1番わかりやすいまとめであると思います。お忙しい中と思いますが山田先生ありがとうございます。願わくばいずれかが感染を抑えることができればと思います。莫大な利益もかかった国家の経済戦略でもあり復興戦略ともなりうるだけに日米欧中イスラエルなどが積極的な開発を進めています。国際協調が重要だと思いますのでWHOに強いリーダーシップを期待したいです。
良記事でした。
「みなさんにここで知っていただきたいのは、簡単には「この薬は有効だった」「この薬はダメだった」というように、シロクロと決着がつかない事実です。
こうした論文が何本も積み重なって、本当に有効な治療薬はどれなのか、初めて真実が見えてくるわけです。」
と言うのはすべてのことにいえますよね。

個人的には、世間を騒がせている結局マスクが有効なのか有効でないのかに関しても最新の動向を体系立てたまとめがあると嬉しいです。
このブログでも言及されていましたが、後ろ向き検証では有効性が示されているものの、今回の記事にあるようなきちんと前提条件を比較対象と揃えた前向き検証では有効性が示されていない(少なくとも予防効果と言う意味では)ようなものの。
WHOのスタンスも変わってきているようなので現状の整理ができるとありがたいです。
https://eetimes.jp/ee/articles/2003/25/news053_2.html
医学文献サーチをするPubmedなど検索して、良質、注目されている文献を選び抜くのはなかなか難しいので、医師の方からエビデンスの質(症例報告なのか、比較試験、盲検試験なのか等)も含めてコメントしてくださってるのは非常に参考になります!
元製薬会社で治験、臨床試験を担当していましたが、このスピード感での臨床試験開始は有り得ないぐらい早いです(最初の凹んだ文献。原文読んだらちゃんと院内の倫理委員会など通してるし、中国の臨床試験登録サイトにも登録済みだしちゃんとプロセス踏んでる!)。
1点、「実験」という言葉が所々に使われてますが、倫理的な対応・配慮もしているからこういった世界的なジャーナルに掲載されていると思うので、「試験」という言葉を使う方がミスリードが無いように思いました。
この連載について
世界中の研究者たちが、その「知の結晶」として発表するアカデミック・ペイパー(論文)。1年間で140万本以上も生まれる知識の海から、世界を変えるインパクトをもつ論文を追いかける新企画。