高度専門人材に高い報酬、りそなが人事制度改革
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銀行の専門人材確保のための人事制度改革は、10年以上前から断続的に取り組まれてきたものの、課題が少なくない。
少なくとも、市場価格に関しての認識を深めること。そして一層重要なのは「ポストで処遇」する根本思想から「カネで処遇」へと転換すること。これまでの銀行の人事上の問題点は、マニュアルに沿った仕事をしている従業員と専門性を発揮して付加価値を出す従業員との給与格差が小さ過ぎることです。
それ故に、過去には多くの有能な人財が邦銀から外資系金融機関に流出してしまいました。それは多くの場合、給与が理由だと言えます。
私が邦銀のロンドン証券現地法人で駐在していた頃、最も稼ぐデリバティブトレーダーに収益にスライドするボーナス支給を当時の社長に提案したところ、社長が「これは俺の年収より大きいじゃないか!」と言われた記憶があります。その社長は柔軟的な発想をお持ちでしたから最終的にokが出たのです。
これからの時代、有能な人財をキープするには実績に対する公正な評価を施すのみならず、人財の市場価値を考慮した給与の支払いをしなければならないのです。日本では終身雇用、年功序列、右肩上がりの給与の時代は終わり、社長以上の年収の社員が居てもおかしくない時代が来たと認識すべきです。