中国で小児コロナ患者「2000人超」の深刻度
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今まで、子どもはほぼ重症化しない、と言われていましたが、
COVID-19の小児感染者の大規模データの論文が2つでて、
1歳未満は10%が重症化、死亡例もあるとのこと。
年齢ごとの重症化リスクは、
1~5歳 7.3%
6歳以上 3-4%
率はあくまで相対的な数字ですが、
少なくとも重症化しないわけではないということ。
1歳未満の乳児が特に要注意。
特に基礎疾患ある子。
いずれの論文も、NEJMとPediatricsというとても権威ある医学雑誌にでていますので、信憑性のあるデータと思います。
子どもハイリスクとなると今まで以上に心配になりますが、
個人レベルで気をつけるべきことは今までと同じ。
粛々と、密集した場所は避け、日々手洗いをしっかりしましょう。
NEJM:https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2005073
Pediatrics:https://pediatrics.aappublications.org/content/early/2020/03/16/peds.2020-0702武漢での新型コロナウイルスに感染した小児患者に関するデータの紹介記事。小児でも罹患が多く、乳幼児はリスクが高い上、家庭などで伝染源になる可能性を指摘しています。
正直弛み始めた気もする日本も、もうしばらく緊張を持った方が良さそうですね。
湾岸戦争ではCNNがメディアとして躍り出ましたが、今回は財新の頑張りが目につきます(私には)。日本小児科学会でコロナ関連論文の解説がのっています。
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=334
中国からの2020人の報告は確定診断が34.1%と少なく、90%が無症状、mildもしくはmoderateであり臨床診断(コロナ疑い例)の正確性については慎重に検討する必要があります。
https://pediatrics.aappublications.org/content/pediatrics/early/2020/03/16/peds.2020-0702.full.pdf
CDCによるアメリカからの報告
0歳から19歳まで123名
入院率が1.6-2.5%
ICU、死亡例はゼロ
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6912e2.htm?s_cid=mm6912e2_w
油断はできませんが、まだまだデータが不足している状態です。
日本小児科学会からはリスクの高い人として
乳児や喘息のお子さんが挙げられています。
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=326
他にもリスクとなる疾患はそれなりにあるかもしれません。特にNICU卒業生で呼吸に不安のある方(在宅酸素療法をしている、していた、心不全がある、シナジス適応の方等)は早めに主治医に相談しておきましょう。喘息の治療にいけていなかった人も早めに再診を。
(上記記載は小児科専門医の端くれとしての意見です。)