[24日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーター<F.N>は24日、新型コロナウイルスの感染者が重症化した場合に必要になる人工呼吸器などの製造を開始すると発表した。

トランプ米大統領はこれまでに国内自動車メーカーに対し、他の産業と提携し新型ウイルスの感染拡大への対応で必要な機器などを製造するよう呼び掛けている。フォードは米ゼネラル・エレクトリック(GE)<GE.N>のヘルスケア部門と米複合企業スリーエム(3M)<MMM.N>と提携し対応する。

フォードのジム・ハケット最高経営責任者(CEO)は「フォードはこれまでも連邦政府と州政府のほか、地元当局者と定期的に協議を行い、何が最も必要とされているか理解を進めてきた」とし、必要な医療機器の供給増を目標に据えたと述べた。

具体的にはGEヘルスケアと提携し人工呼吸器の製造を増加させるほか、3Mと提携し、感染者に直接接する医療現場で働く人のためのろ過式呼吸用保護具の製造を増加させる。

フォードによると、乗用車のシートエアコン向けのファン装置が人工呼吸器の部品として利用できる。

大手自動車メーカーの間ではゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>がこれまでに医療機器メーカーのベンテックと提携して米インディアナ州の工場で人工呼吸器の製造に着手。欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI><FCAU.N>はマスクの大量生産に向け中国の工場1カ所の改修に着手することを社員宛のメールで明らかにしている。