[ロンドン/パリ 24日 ロイター] - 国際航空運送協会(IATA)は24日、新型コロナウイルスの影響による2020年の航空各社の収入が2500億ドル以上減少するとの見通しを示した。これは従来の予想の2倍に当たる。

IATAのジュニアック事務総長は「大規模な行動が極めて緊急に必要なのは明らかだ」と指摘。「流動性危機がフルスピードで迫っている。収入も費用もない。われわれは切実に現金を必要としている」と危機感を示した。

世界の大手航空会社約280社が加盟するIATAは、深刻な景気後退(リセッション)の兆しを受け、従来の感染症流行とは異なり航空便利用の回復が遅れる恐れがあると指摘。

IATAの首席エコノミスト、ブライアン・ピアース氏は、欧州の航空会社が最も大きなリスクに直面しているとし、今年第2・四半期の欧州航空各社の輸送能力は90%落ち込む見通しだと説明した。

IATAは先週、約2000億ドルの支援が必要だと表明している。新型コロナによる2020年の減収規模は、約2週間前には1130億ドルと予想していた。

前年比では44%落ち込む可能性がある。

IATAによると、航空業界は270万人の雇用を支えているが、既に数万人が一時解雇されているという。

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