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国民の健康意識と高度な医療制度により、日本は世界一の長寿国です。新型コロナ対応でも医療機関のレベルの高さを証明しています。しかし、どんな制度でも問題はあります。

『食べる投資・ハーバードが教える世界最高の食事術』がベストセラーとなっている満尾先生は、予防医療の観点から、日本の医療制度の問題を指摘。その中でも「栄養学」は米国から半世紀は遅れていると言います。問題は複合的ですが、理由のひとつに、陸軍軍医総監だった森鴎外がドイツ医学を持ち帰り、海軍はイギリス医学を持ち帰ったものの、陸軍系が主流になったという考察は興味深いです。

また、戦後は素晴らしかった「皆保険制度」も、現状ではフェアな制度になっておらず、予防医療の発展の妨げになっていると指摘しています。医療制度は高度かつ複雑であり、言葉ではなかなか表現しきれない部分があります。満尾先生もそれを十分理解した上での発言であることをご理解ください。
医食同源とはよく言ったものです。薬膳もそこから来ています。火事現場で大切なのは初期消化ですが、もっと大切なのは火事を起こさないこと。予防です。

日本の医療でその思想がたりないのは、理論重視のドイツ医療がベースになっているからという考察はユニークです。イギリス医療は実践的。このふたつに漢方の思想(人は自然に生かされている)をミックスすれば日本の医療は画期的なものになるかもしれません。
脚気については日本海軍は比較実験を行いました。9ヶ月間、同じルートで航海する2隻の軍艦のうち一方は白米主体の食事、もう一方は洋食を取り入れた食事をさせて、後者で脚気の発生が抑えられました。

日本だけでなく世界でも高く評価された実験で、医学部では必ず習います(ただし、生化学という化学分子式が山のように押しよせる講義内容に埋もれてしまうかも…)

この実験は1884年に行われました。明治になってまだ17年です。日本の先人達は本当に偉かった。
https://www.maff.go.jp/j/meiji150/eiyo/02.html
(ちなみに、この比較実験の軍艦の水兵さん達には事前の説明がなかったそうですから、現在の倫理水準ではアウトです。)

脚気はビタミンB1の欠乏で生じます。これを最初に抽出したのも日本人です。米糟から抽出しました。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/鈴木梅太郎
正しい栄養学と並行して医療心理学が両輪として育つといいですね。制度としての国民皆保険は素晴らしいと思います。ただ心理的に考えると「問題のない車輪に油はささない」となってしまいどうしても未病のエリアに時間とお金は裂きません。経済合理性と人間の認知バイアスを利用した栄養学の普及はチャンスの領域だと思います。
この連載について
まるで預言者(プロフェット)のように、新しい時代のうねりをいち早く紹介するNewsPicksのインタビュー集。本質を見抜く視点を毎週つむいでゆくことで、ちょっと先の未来を覗こう。