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記事にもあるがRFIDのコストがキー。RFIDはカメラ式と比較して、店舗での決済だけでなく、在庫管理などの効率もあげる。一方、単価が低いものだとコスト倒れすることに加えて、店舗オペレーションは全部が同じようにできるかがキー(だから最低単価が高いユニクロはできるが、最低単価が低いものもあるコンビニは今は難しい)。
とはいえ、値下がりも続いている。先日は東レが1枚2円以下となる技術を開発したと報じられている。
https://newspicks.com/news/4553387
1.コンビニにおいて、8時間20分の効率を上げるテクノロジー
1000人(1日の平均来店数)×30秒(ざっくりの1回のレジ時間)=500分=8時間20分です。仮に時給1000円だったとして、8333円/日の削減。304万円/年間の削減になります。ここに対して、どれだけの経費と投資を行うかと言う話になります。
2.どれだけ機能の拡張を期待するか
セルフレジ、ローソンのスマホレジ、セルフスキャン端末などは、国内や海外での事例も多く、早々に普及可能なテクノロジーです。でも、これらは基本、レジ機能のみの代替です。一方、画像認識やRFIDは、在庫管理改善にも機能の拡張性があります。個人的には、将来的な機能の広がりは画像認識よりもRFIDに軍配が上がると思います。
3.リテールテックの省人化の限界
ここ2年で明らかになった事は、テクノロジーにより省人化は出来ても、無人化への道のりは果てしなく長いという事。レジレスを実施しても、8時間20分。店舗業務のいいとこ1/6程度の省人化です。Amazon Goも私は行った事ありませんが、いっぱい人がいるようですし。どちらにせよ、清掃、品出し、調理、その他で多くの人を介する業務があり、無人化はその全ての省人化の結果になるので、リテールテックのみでの省人化は限界があります。
また、リテールテックと言うと、どうしても画像認識やレジレスに注目が行きますが、店舗/物流/倉庫と言ったサプライチェーン全体の省人化と効率化が必要。
4.ビッグデータの活用の問題
リテールテックと言うと、二言目に出てくるのが、ビッグデータの活用です。で、データの収集と活用の間にはとっても大きな川が流れています。データ量はリテールテックを利用することで、莫大なものになりますが、分析と活用が今後の課題になります。また、活用したからと言って、市場が縮む日本のリテールでどこまで費用対効果があるのかは不明。データ活用以前でつまずいている会社が多そう。
実用化の道筋が見えたと東レの広報に言われましたが、
果たしてどういうことなのか、とても気になります。
RFIDが1円を切ったら流通はどう変わるか、引き続き取材していきます。
マーケティング向けのデータ獲得・コスト削減などの効果に加えて、「人との接触をなるべく回避していかに生活出来るか」という社会課題解決の意義も出てきたので、投資は加速するしかないんじゃないでしょうか。