【解説】コロナ感染が格差を広げ、格差が感染を広げる仕組み

2020/3/24

社会の弱点を直撃

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界中に拡大しつつ、現代のもう1つの深刻な脅威──すなわち経済格差と相乗し、破壊的な負のループを作りだしているようだ。
感染が確認された社会では、ウイルスが格差のひずみを増大させ、両極化した経済と労働市場の末端にいる人々に負担を強いている。研究が示すところによれば、よりウイルスに感染しやすいのは貧困層だ。
感染した場合に命を落としやすいのも貧困層だという。加えて、貧困層はたとえ健康を保つことができたとしても、おびただしい人々が隔離などの措置の結果として収入を失うか、適切な医療を受けられない可能性がある。
テヘランの街角で休憩する街頭清掃スタッフ(Arash Khamooshi/The New York Times)

感染拡大の「元凶」