【ゼロから分かる】なぜ、コロナ危機で「社債」がヤバいのか

2020/3/22

歴代総裁たちの降臨

次なる「危機」の中心地が明らかになりつつある。
新型コロナウイルスの拡大で、拡大する経済危機。その不安は金融市場を覆い始め、株価は未だに乱高下を続けている。だが、世界の金融関係者が今注視しているのは「社債」などの企業債務だ。
「FRB(米連邦準備制度)は、社債購入に踏み切れる」
3月18日には、英フィナンシャル・タイムズの紙面をこんな提言が飾った。しかも提言したのは、外野の評論家ではなく、いずれもFRBの総裁経験者であるベン・バーナンキ、ジャネット・イエレンのご両名だ。
【独自】ついにリーマン超え。米金融プロたちが注視していること
両氏は、「現在、社債市場の一部は著しいストレスにさらされている」と指摘。
ECB(欧州中央銀行)や日銀がすでにそうしているように、FRBも投資適格(格付けBBB以上)の社債を限定購入するよう議会へ働きかけられると指摘した。
実際、ECBは19日に、社債と国債計7500億ユーロ(約90兆円)分を購入する、追加緩和策を緊急で決めたばかりだ。
では一体、「社債市場」で何が起きているのか。基礎の基礎からおさらいしたい。

社債って何だっけ

まず、社債とは何なのか。