【大愚和尚】お寺にも「イノベーション」が必要だ

2020/3/21
登録者数20万人のYouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」が話題の僧侶、大愚元勝氏に登場いただくインタビュー第2回。
今回は、起業家としての顔も持つ大愚氏が取り組む「お寺の経営改革」の詳細に迫る。
【新】20万人が登録。型破り僧侶の「YouTube人生相談」

寺から出たかった少年時代

──福厳寺(愛知県小牧市)の弟子として育った後、お寺を飛び出して大学・大学院に進学し、その後に起業もされています。最終的に、僧侶になる決意をした理由は何だったのでしょうか?
大愚和尚 私を仏教へと引き戻そうとする力が2回、働いたことが大きかったと思います。
1回目は、高校を卒業したの頃の体験です。
当時の私は僧侶にはなりたくなくて、卒業したら寺を出ていくつもりでした。その費用を稼ぐため、お寺の一室を借りて個人で英語を教えていました。
英語が人より得意だった理由は、3歳の頃からお経を読んでいたからでしょうね。お経の漢文に比べれば、アルファベットなんてカタツムリみたいな記号が26文字あるだけですから、教科書レベルの単語を覚えるくらい楽勝だったのです。
英語塾を始めるときは「しつけと英語を同時にマスター」と書いたチラシを作って、「お寺では、『月謝を渡すときは両手で』みたいな礼儀作法も学ぶことができる」とアピール。子どもの服が軒先に干してある家を学校帰りに探しては、チラシで営業していました(笑)。