【解説】「進化版ニコ動」ビリビリ決算から中国動画業界を学ぶ
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注目のコメント
ビリビリ動画は、第一にはDeNAと同じモバイルゲーム配信会社ですね。2019年第4四半期の売上高300億円の内、モバイルゲーム事業は130億円です。そして、モバイルゲーム事業の柱であり、ビリビリの成長の原動力となってきたのは、ソニーの子会社であるアニプレックスが発売しているFate/Grand Orderです。FGOは、ソニーの稼ぎ頭でもありますが、ビリビリの急成長の原因は、FGOの中国での発売を請け負ったこと、に尽きます。
ビリビリでいうところの「Eコマース」とは、ほとんどは、FGOなどのモバイルゲームの課金のことです。
https://36kr.jp/61929/
実のところ、動画に関しては最初にビジネスモデル（弾幕コメント型動画視聴サービス）をつくったニコニコ動画の業績が低迷し、ビリビリ動画が大躍進したのは、ビリビリにはFGOがあり、ニコニコには無かった、というのが主な理由です。
もっとも、ビリビリはモバイルゲーム以外の事業も伸びており、実況を含む動画配信も伸びています。日本のアニメの版権を購入して中国で配信する、というのは、ビリビリの事業ではむしろ割合としては小さくなっています。ビリビリ独自のコンテンツ、アニメに限らず、ドキュメンタリーや、様々な実況配信が、順調に収益を伸ばしています。中国の「進化版ニコ動」ビリビリを中心に、急拡大する中国動画サイトの現状を今週の決算内容から解説します。
ビリビリをベースに活躍するクリエーターで、中国でのフォロワー数が500万人を超える山下智博さんにも最新の動画トレンドを教えて頂きました。
ビリビリのランキング上位の動画を見ると、コメントは読めなくても勢いを感じるものが多いです。
ビリビリの動画ランキング
https://www.bilibili.com/rankingインタビューにて少しコメント協力させていただきました。
東南アジアでも中国系の配信サービスの再生数は伸びており、存在感を強めてきています。
そして、どのサービスもプラットフォームになるだけでなく、オリジナルコンテンツや他国メディアとのコラボなどで差別化を図っていくフェーズに入ってきて、どんどん"コンテンツ力"が問われる時代になっていることを強く感じています。
