この連載について
信用調査のプロである帝国データバンクの記者たちが、NewsPicksだけでお送りするオリジナル連載「こうして企業は倒産する」をリニューアルしてアップデート。話題の倒産を追う「倒産ルポ」、マクロの倒産動向の解説、最新の産業トレンド、独自の特別企画レポートなどを毎週木曜日にお届けします。
この記事の著者 / 編集者
関連する企業
業績
シェア
新規登録またはログインすると
チャートを見ることができます
新規登録する
ログインはこちら
この連載の記事一覧
【ペット業界】コロナ禍で急拡大する需要と「数値規制」問題
372Picks
【速報・年間集計】2020年の倒産は件数・負債額共に今世紀で最少
476Picks
【2021年予測】淘汰が始まる企業の傾向
502Picks
【悲劇】創業者が急逝したセレクトショップの最後
206Picks
【倒産解説】"大企業の関連会社"の落とし穴
312Picks
【倒産】名門アパレル「レナウン」消滅への道
274Picks
【解説】上半期の倒産、15年ぶりに4000件下回る背景
318Picks
【実録】事故物件が増える理由
294Picks
【数字は語る】コロナに弱い業種は「固定費率」でわかる
748Picks
【解説】上場企業の資金繰りは、コロナでどう変わったか?
372Picks
コロナ禍が中国人観光客の局地的インバウンド不振から、全世界的な消費不況にまで発展したのは、わずかこの1ヶ月余りのことです。
従ってここまでで倒産した会社は言い方は酷ですが、ほぼコロナとは関係なく、倒産するのが半月早くなった程度のことでしかないのです。
残念ながらこの9社のケースから経営者が学ぶ点は何もないと言えます。
問題はこの後くるであろう世界的で且つ大規模な消費不況(最悪のケースではそれに伴う金融危機)の規模も、内容も現時点では全く想像がつかないことです。
もしかしたらコロナウイルスの影響自体は一時的なものかもしれませんが、どんなきっかけであれ一旦大規模な消費不況が始まれば、バリューチェーンを辿って次々と連鎖し、結果として破綻企業が続出する事態になります。
日本企業は元々多くの産業で構造的な不安を抱えていた上に、昨年末の消費税増税の影響で消費が落ち込み、更にコロナによる過去例のないレベルの行動制限と自粛、そして全資産セクターの価格下落による逆資産効果という四重苦の状態にあります。
どの産業が、どのような形で、今回のコロナ禍によって破たんに追い込まれることになるのか、6月くらいにはその全貌が現れてくることになるはずです。
そこからが本当の意味で企業と経営者の力が問われることになるでしょう。
売り上げのない状態が2~3ヵ月続いてコストの支払い期限が次々到来すると、信用力が弱くて新たな資金調達が出来ない企業の行き詰まりが増加しそうな予感がします。売上回収とコスト支払いの時期が見合っている企業にしても、売り上げがないまま数か月を経過すると、その後は同じ構図でコストの資金決済に窮しそう。そうなると、そこからの入金を当てにしていた企業が行き詰って連鎖倒産が出てしまう。そんなことが起きたら大変です。
内部留保で現金を持ち過ぎると批判を浴び続けた日本企業ですが、こうなると、手厚い手元資金が身を救うこともありそうです。政府・日銀の対策と相俟って、いまこそ粘り腰を発揮して欲しいと念じます (^.^)/~~~フレ!
たった一月で潰れるなら、元から危なかっただけですよ。
一方で長期化に備えてポートフォリオを分散させる必要性は感じますよね。
世界レベルで同条件でもあり、言い訳にはできないということ。
②は一種しょうがないところもあるのだが、ただ危機が経過すれば通常に戻りうる余地があれば、生き延びることが多い。
常時の経営が、だからこそ重要。
https://www.jfc.go.jp
売上の急減が始まったのは、休校などの措置にまで至った2月最終週からですから、さすがに1ヶ月を生きられないほど運転資金をもっていないところは普通の企業ではありえない。
しかし、大企業でもない限り、売上が完全に止まると、せいぜい2-3ヶ月分もつので優秀くらいだと思うので、3月は大丈夫だが、4月に売上が半分とかの状態だとさすがに凌げないというところが相当数いると思います。
政策金融公庫も保証協会も、政府が緊急融資対策をまとめたと言っても、現場まで審査指針が落ちたのが3月2週目くらい。先週あたりから審査始まってますが、3月にヤバいところから進めているはずなので、普通の企業に緊急融資措置が出るのは4月から。
感覚的には3ヶ月分くらいの運転資金は受けに行っているはずなので、4月におさまればほとんど全体としては一時的に負債比率が高くなるというだけで落ち着くはず。
出入国禁止が今週から一気に世界中で始まってます。
まずは2週間。そこで落ち着いていれば収束に向かうと思ってますが、経営者としては、楽観シナリオでいるわけにはいかない。もし5月に入っても売上回復が見えてこなければ、逆回転する可能性も十分考えなくては。
売掛けは1ヶ月単位でズレていくので、バリューチェーンに連鎖していくかどうかがポイント。
収束さえしてしまえば、エンド消費の回復は早いので、結果、今回の危機を乗り越えて強いのは、DtoCが大事だった、みたいなのが想定しているシナリオです。
→これは、正しいとは思いますが、全てではないのではないでしょうか?
SARS の時も、リーマンショック後も、新しいサービスを生み出した企業はちゃんと出てきています。
今後は、どれだけ精神力が強く、現預金を持っているかで明暗を分けるのではないでしょうか?
少なくとも、自己資金100万円くらいで、あとはクラウドファンディングとVCに資金を出して貰い、時流に乗るだけのビジネスモデルの創業は通用しなくなるのだと思います。
Fintech も、今花が咲いている企業は、リーマン後にチャンスを掴んだ企業です。彼らは、時流に乗ったのではなく、時流を作ったから今があると思います。