【分析】「新型コロナ倒産」はまだ序章にすぎない

2020/3/19
新型コロナウイルスの影響で、世界の経済活動が縮小している。未だ収束のめどは立っておらず、倒産件数の大幅な増加を懸念する人も多いだろう。
帝国データバンクの調査(3月18日時点)によると、新型コロナ問題の影響を受けた「関連倒産」は9件となった。一方で、新型コロナが「主要因」となった倒産はまだ発生していない。
元々業績が低迷している企業が、新型コロナによってさらに苦境に立たされ、法的整理または事業停止に追い込まれているのが現状だ。
懸念が広がる倒産の現状について、正確に把握しよう。

SARSで潰れた「旅行代理店」

まず関連倒産とは、新型コロナが「主要因」もしくは「一要因」となって法的整理または事業停止に至ったケースを指す。
新型コロナの影響度は企業によって異なるが、取材によって新型コロナが要因となったことを当該企業(または代理人弁護士)が認めた場合、関連倒産としてカウントしている。
これまで発生した倒産は表の通り。