【直撃】トヨタとデンソーが立ち上げる、半導体会社の正体

2020/3/18
デンソーとトヨタが2020年4月、半導体の開発に特化した新会社MIRISEを設立する。それぞれ自社で開発部隊を抱えていたが、今回満を持して統合する。
半導体は、センサーで周囲を把握する際や、EVの心臓である電動モーターを動かす際など、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の実現に欠かせない部品である。
「昔は体力面でも、スピード面でも、自動車メーカーとサプライヤーがグループ内で重複した領域を持つ余裕があった。今は完全に違う」
そう話すのは、MIRISEの社長でデンソー経営役員の加藤良文氏だ。
そうした危機感の下、トヨタとデンソーはどう戦っていくつもりなのか。加藤氏にたっぷりと語ってもらった。

技術の「棚卸し」が必要だ

──なぜ、デンソーとトヨタで半導体の新会社を設立したのですか。