原油価格 大幅値下がり 30ドル割れ 世界経済に懸念
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各国が財政政策を練る中、中東にはその原資は原油か金融資産しかないので、
原油でらちが明かないのなら、保有金融資産の売却となるし、
一方米国はトランプ大統領が戦略的備蓄として石油を増やすと言ってますし、
事態が先送りになっただけで、シェールに絡んだクレジット問題は残るし、あとは選挙戦次第で、アメリカのシェールの国家戦略がまたかわるかもしれないんですよね。為替もドル安へ向かうかどうかはシェール業界の動向も関係してくること。
日本では報道が少ない気がする中東は、フォーサイトにある岩瀬昇さんのコラムがわかりやすいです。
https://www.fsight.jp/articles/-/466562013年以降米国はシェールオイルを抽出する技術の革新により次第に低コストで石油を産出することができるようになりました。
シェールオイルのコストは技術革新により2年ほど前には1バレル当たり45-50ドルでしたが今は40ドルくらいまで下がってきているとも言えます。それでもシェールオイルはOPECの石油よりも値段は高くなります。然し乍ら、輸送費や手間を考えると多少値段が高くても米国産の石油需要は充分あるのです。米国はカナダ、韓国、中国、英国、オランダ、インド、イタリア、台湾などに輸出するようになりました。
ここで今回何故原油価格が暴落したか?ですが、一般的にはコロナウイルスにより世界経済の成長が減速し、原油需要が低下するからと言われていますが、果たしてそれだけが理由なのでしょうか?
3/9には米原油先物市場は1991年の湾岸戦争時以来の下げ幅となりました。主要産油国のサウジアラビアとロシアが、協調減産協議の決裂を受けて増産に転じると伝えられたことがきっかけです。米国を世界一の産油国に押し上げたシェールオイル業界が真の標的との見方があります。今や世界最大の産油国であり世界最大の天然ガス産出国でもある米国をどうしても許せないのがロシアです。2014年クリミア侵攻以降米国はロシアに対して経済制裁を課していることに対しての苛立ちは隠し切れません。
OPEC諸国及びロシアは過去3年余り協調減産を実施し、原油価格の維持に努めてきました。しかし、その枠組みの外にいる米国のシェール業界が増産を続けた結果、OPEC諸国及びロシアは彼らのシェアを米国に奪われただけとの不満が噴出してきてました。シェールオイルは採掘コストが高く、サウジやロシアとの価格戦争になれば勝ち目がなくなります。米シェール業界には財務基盤の弱い中小企業が多々あります。
2013年からの一時の採掘ブームが去り、金融機関からの支援も得られにくい中、それら中小企業が破綻してしまうなどシェール業界が大きなダメージを受けてしまう可能性が出てきました。それにより、企業活動に翳りを帯びてしまうと、米国経済にとってとても不味い状況になります。コロナの話の裏で起きている
米国との原油覇権争い。
なぜこのタイミングでと思いましだが
コロナで米国が混乱しているからこそ攻め時と思ったのでしょうか。
米国にとっては奇襲攻撃のようなもの。
溜まりに溜まった米国への不満を
爆発させる頃合いを狙ってたのかもと考えてしまいます。