2020/3/26

「未来を意識した学び」をオンラインで。大人の学び動画5選

NewsPicks+d 編集者
近年リモートワーク推進に踏み切る企業が増えている。時間や場所にとらわれないオンラインのメリットが再認識されたかっこうだが、同時に需要が高まっているのが動画学習サービスだ。

中でも、4200本以上の動画コンテンツから最新のビジネス知識を学べる「GLOBIS学び放題」は個人利用者に加え、法人での導入も2500社を突破。

そこで今回はビジネスパーソンの将来価値を高める「戦略的学習力」に焦点を当て、どこの業界・業種でも通用する普遍的なビジネス知識が身に付く動画コンテンツを厳選して紹介する。

2030年、仕事で必要とされるスキルとは

ある研究によれば、特定の分野でスキルを極め、成功するためには1万時間が必要だとされている。1日3時間とすると、実に10年かかる計算だ。
AIが本格的に到来する新しい時代、私たちには多くの知識や技術をより短時間で習得することが求められている。私たちは学びにおいて何に着目し、どういった意識を持っていればいいのか。
2017年、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授は論文「スキルの未来(The Futures of Skills)」を発表。2030年、仕事で必要とされるスキル120のうち1位となったのは「戦略的学習力(Learning Strategies)」だった。
(写真:遠藤素子)
私たちは、経済学者さえも先を見通せないほどの激動の時代を生き抜いていかなくてはならない。その上で必要な能力が「戦略的学習力」というのは納得の結果だ。
では、2030年までの10年間に焦点を当てたとき、まず自分の様々な可能性に目を向け「戦略的に学び続ける」ための土台をつくるにはどうしたらよいのか。
ビジネス知識について、「GLOBIS学び放題」の4200本もの動画の中から、普遍的に役立つ5本のコンテンツをNewsPicks読者のためにセレクトした。
学びは楽しくもあるが、学ぶのがつらい、面倒だという人もいる。
学びをスタートするに当たってまず大事なのは、「学び方を学ぶ」──すなわち「Learn How to Learn」。これは「自分に合った学習方法を見つける」という目的で、海外の大学院でも採用されているスタンダードな方法だ。
とりあえず初級のスキルから始めるのではなく、「そもそも自分はなぜ学ぶのか、学びとは何のためのものか」という根本的なところから入っていく。それが学びへの不安を取り除き、学ぶ意義の再認識につながるのだ。
激動の時代に求められるスキルや社会課題から、どんなペースで何をインプットし、何をアウトプットし、どのように振り返るのか、自分の長期的キャリアを思い描きながら目標設定する。
こうした「自分に合った学習法を見つける」ためのステップを追うことによって、自分との対話が始まり、環境変化にも耐えられる多様なスキルが身につく土壌ができていく。
最初の目標が掲げられないと、ゴールも見えないまま、何かやらなくてはと焦るばかりに終わってしまう。「学び」に対する固定観念をなくし、考え方をすっきり整理する上で必須のコースだ。
「学ぶ目的」や「学び方」と向き合ったら、次はマーケティングやマネジメントに展開するといった発想になりがちだ。しかし、今後の学びをインプットする前にやっておくべきことは「クリティカル・シンキング」だ。
あらゆるビジネスパーソンが仕事のスピードとクオリティを効率よく高めていくため、ここでは思考の引き出しを整理し、戦略的に学んでいく上で土台となる「思考力」を動画を通して学んでいく。
「なぜ論理思考が必要なのか」「何を考えるべきかを考える」「主張を根拠で支え、論理をチェックする」といったフレームワークによって、論理思考の基本的な考え方をインプット。実務で陥りやすい注意点が理解でき、自分の意見が相手に伝わりやすくなる。
論理思考は、ディベートしたり相手を論破したりするためのものでは決してない。
自らの思考のバイアスを取り払い、相手が何を欲しているのかを客観的に整理し、コミュニケーションや業務の進行に役立て、仕事のスピードとクオリティを効率よく高めるために必要不可欠なスキルだ。
問題の本質をとらえる「思考力」によって、学びが深まっていく──。それが仕事の確かな手応えや成果につながっていくのだ。
世の中全体の変化「マクロ環境」を把握し、自分の会社がどう競争優位性を築いていくべきかを体系的に探っていくことは基本中の基本。
上司や経営陣に対して不満を持ちつつ、会社勤めを続ける人も多い。しかし、経営戦略を学ぶことは、経営者と一緒に経営を考えるパートナーにもなれるということだ。
考えてみれば、部の方針は経営戦略がもとになっている。
グロービスの考える経営戦略とは、「企業あるいは事業の目的を達成するために持続的な競争優位を確立すべく構造化されたアクション・プラン」のこと。
ここでは、経営戦略とは何かから始まり、経営戦略の全体像と競争優位性を築く上で何が重要かを学んでいく。
経営戦略の立案プロセスにおける基礎理論やフレームワークとして、マクロ環境を把握するのに役立つ「PEST分析」、業界の収益性に与える影響を知るのに役立つ「5つの力分析」などがわかりやすく説明されている。
こうした理論を理解することで、ビジネスの成功確率は高まっていくだろう。
経営戦略を学ぶことによって全体最適が理解でき、自分が何をすればいいかが見えるに違いない。
私たちがテクノロジーと無縁の状態に戻ることはもはや不可能だ。
テクノベート(テクノロジーとイノベーションを組み合わせた造語)時代の今、既存産業も含めて産業構造が大きな変化の渦に巻き込まれている。破壊的ともいえるデジタル・ディスラプションは避けようがない。
イノベーションというと、ゼロから新しい何かが誕生するイメージを持ってしまうが、その多くは既存のビジネスを因数分解し、再結合した結果生まれている。
そして、新しいアイデアを持って何か始めたいと思っても、市場に浸透させる力まで持っていなければイノベーションを起こすことはできない。
そうした時代に適したビジネスモデルの構築や、組織づくりに役立つ考え方と戦略を学ぶのがこの動画だ。
テクノベート時代に合った戦略を、私たち一人ひとりが持てるかどうかが問われている。産業構造が変化している今だからこそ、どんな戦略を選び、何をすべきかが重要なのだ。
アイデアを形にし、戦略を実行に移すには、周りの人を巻き込んで牽引する力が必要だ。組織には「リーダーシップ」と「マネジメント」の両輪が欠かせない。
この動画では、集団をマネジメントするコツや、チームメンバーそれぞれの能力を引き出して成果に結びつけるためのリーダーシップを学んでいく。
ビジネススキルの土台である「リーダーシップ」と「マネジメント」を学べば、この先、仕事環境が変化したとしても、それに耐えうる胆力となる。
多様化が叫ばれる今、チームをまとめる上で、リーダーとしての振る舞いはどうあるべきか。あるいは、マネジメントとは何を目的に行ったらいいのか。プロジェクトを任されたとき、誰もが考えたことがあるはずだ。
環境が激変する中で影響力を発揮し、組織を動かすためのリーダーシップスタイルのあり方、組織やメンバーを導くためのエンパワメントの手法など学べるのがこの動画だ。
「リーダーシップ」と「マネジメント」について学び、真のリーダーになるための第一歩を踏み出そう。

1日たった3分から学べる

「GLOBIS学び放題」の制作コンセプトは、ビジネスパーソンが自宅や通勤時間でも手軽に学べるというもの。動画は1本当たり3分からとコンパクトで、「飽きずに学べる仕掛け」が随所に施されている。
変化の激しい時代を生き抜く上で必要な学びが豊富なカテゴリかつ体系的なカリキュラムで用意されており、初級・中級・実践レベルに分かれている。
その数はなんと4200本以上に及び、随時追加もされている。働き方改革でリモートワークの機会が多くなった方は、浮いた通勤時間を利用して、学びに時間を使ってはいかがだろうか。
(写真:PrathanChorruangsak/iStock)
自分の様々な可能性に目を向け、「学びつづける」ことを習慣化すれば、実際に変化がやってきても慌てふためくことはない。
戦略的に学び、自分の人生のハンドルを自分で握る。そのための学びがここにあると言っても過言ではない。