【髙田旭人】ジャパネット2代目社長の凄腕、過去最高売上高を更新中

2020/5/10
2代目はとかくつらい立場だ。先代が偉大であればなおさらに違いない。父・髙田明の後を継ぎ、2015年、35歳の若さでジャパネットたかたの社長に就任したのが、髙田旭人氏だ。

「東大卒の2代目か」「お手並み拝見」――そんな周囲の視線にさらされながらも、社長就任以来、過去最高売上高を更新中だ。カリスマが去った後も、なぜ成長を続けられているのか。

父が長嶋茂雄氏のような直感型の天才タイプなら、旭人氏は論理的な野村克也氏タイプという。初の自著『ジャパネットの経営 東大卒2代目の僕がカリスマ社長の後を継ぎ大事にしてきたこと』(日経BP)の出版を機に、父との関係を振り返りつつ、自身の哲学を語る。(全7回)
髙田旭人(たかた・あきと)/ジャパネットたかた 社長 兼 CEO
1979年長崎県生まれ。東京大学教養学部卒業。大手証券会社を経て、2004年、父・髙田明氏が経営するジャパネットたかたの社長室長に着任。コールセンターや物流センターの責任者を務めた。2012年7月から副社長。2015年1月、社長に就任。
「髙田明が辞めたらダメだろ」
2015年1月、僕は創業者で父の髙田明の後を継ぎ、ジャパネットたかたの社長になりました。35歳のときです。
25歳で入社した当時、周囲に自分がどう映っていたかはよく知っているつもりです。「東大卒の2代目か」 「ジャパネットを潰すんじゃないだろうな」「お手並み拝見」といった感じでしょう。
父が社長を退いたとき、「髙田明が辞めたらダメだろ、あの会社」などと言われていたのも知っています。
2015年1月、社長交代会見で父・髙田明氏(右)と握手を交わす旭人氏(左)
ジャパネットは父の強烈な個性とリーダーシップに引っ張られて成長してきました。父はジャパネットにとって唯一無二の存在です。
経営者であるだけでなく、優れた話し手であり、トップ営業であり、会社の象徴でした。そして常に社員の先頭に立って走っていました。
自分は父のようにはなれない。自分にできること、自分がすべきことは、みんなの先頭に立つことではないし、みんなを引っ張って何かを成し遂げることでもない。