【星野明宏】強みなし、目立たない私の「電通サバイバル戦略」

2020/6/1
様々な産業に甚大な影響を与えている新型コロナウイルスの脅威は、学校教育のカタチも大きく変えようとしている。 
2月末に突如打ち出された臨時休校要請で全国の学校現場が大混乱に陥る中、早急に授業のオンライン化を実現した先行モデルとして注目された静岡聖光学院中学校・高等学校。
旗振り役となった校長の星野明宏氏は、元電通マンで弱小ラグビー部を花園に出場させたラグビー指導者という異色の経歴を持つ。「自分にカリスマ性はない」と語る星野氏独自のリーダーシップとは。インタビューは4月21日にリモートで行った。(全7回)

地道なチームビルディング

「どうしてそんなに早く、授業をオンライン化できたんですか?」
今年3月以降、当校の実践がテレビやウェブメディアで立て続けに報道されるや、たくさんの方々からお問い合わせをいただきました。
その答えとして言えるのは、決して“魔法の一手”で短期に実現したのではないということです。数年にわたる地道なチームビルディングの結果として功を奏したのです。
どういうことか、順にお話ししましょう。