【夏野剛】僕が、N高をすぐに「無料開放」した理由

2020/3/12
有事には、リーダーはすぐに決断しなければならないーー。
新型コロナウイルスの拡散で、いち早く、新たな取り組みを実施した企業の一つにドワンゴがある。会社としてのドワンゴにおけるリモートワーク導入に加え、さらに運営に関わる「N高等学校」でも思い切った施策を打ち出した。
2月27日、安倍晋三総理が全国の小中高校に、春休みに入るまで臨時休校とするよう要請を決めた翌28日、すかさずにN高のオンライン授業の無料開放の発表を打ち出したのだ。
N高は、今や生徒数1万2500人を超える国内最大級の高校であり、いわずとしれた「オンライン授業」のパイオニア。その主力コンテンツを、無償開放する思い切った動きには、ほかの教育機関やエドテク企業も次々と追随し、大きな流れが生み出された。
彼らはいかに決断し、いかなる未来を見据えているのか。
NewsPicks編集部は、今回の素早い決断をリードしたN高の理事で、ドワンゴ社長の夏野剛氏を直撃。今回の決断の背景と、リモートの可能性について語ってもらった。
夏野剛(なつの・たけし)ドワンゴ社長、慶應義塾大学特別招聘教授。1988年早稲田大学政治経済学部卒、東京ガス入社。95年ペンシルバニア大学経営大学院卒。ベンチャー企業副社長を経て、97年NTTドコモに入社し、99年に「iモード」サービスを立ち上げた。08年にドコモ退社後、複数企業の取締役を務め、2019年2月よりドワンゴ社長に就任
危機に一番重要なこと
──N高は2月末の小中高校の休校要請を受け、いち早くオンラインの授業を無償公開しました。
夏野 N高はもちろん、ドワンゴとして、他社より早く意思決定をしてきました。