日本郵船と千葉工大、海洋環境改善に汚染地図作成へ踏み出す
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日本の海運業界シェア率第一位である、日本郵船の運行船ネットワークを活用できるというのが強みですね。
本調査は、表層のマイクロプラスチックが調査対象の中心となっています。しかし実は海洋プラスチックの99%は表層から観測できないプラスチックであるといわれており、missing plasticと呼ばれています。PETのような比重の重いプラスチックは海に沈みますし、海中を漂ううちに生物が付いて沈むもの、動物プランクトン等に食べられて沈むものが該当しています。これらの表層に現れないプラスチックについては、量・分布・性状ともに調査が進まずに課題視されてきました。
今回の調査により「プラごみマップ」が成果物として得られるとされています。
特定の海域の表層にはマイクロプラスチックが溜まりやすく、表層付近で得られる海産物については留意が必要である、程度の知見は得られると思いますが、表層のマイクロプラスチック分布がわかっても海洋全体のプラスチックの自体とは直結しないことには留意する必要があります。
ただ、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)などは、海の表層部のデータを深海研究に応用することも視野に入れ、表層のデータについても民間商船と協力して得たいと以前言及していたので、今後のデータの幅広い活用可能性に期待したいです。