【緊急解説】円高・株安ショックはどこまで続くか?

2020/3/10
新型コロナウイルスが、金融市場を大きく揺るがしている。
3月9日、日経平均株価は大幅に下落し、前週末から1050円安(マイナス5.1%)の1万9698円で取引を終えた。1000円以上の下げ幅は2018年2月6日以来で、国内マーケットはパニックに陥った。
株価の下落に合わせて為替も急速な円高・ドル安が進み、9日には一時、1ドル=101円台をつけた。
さらに、日本時間の夜になると、パニックの舞台は米国に移る。
3月9日のニューヨーク証券取引所(写真:EPA=時事)
ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が急落し、前週末からの下げ幅は一時、2000ドルを超えた。この下げ幅は、取引時間中において過去最大だ。
取引開始して数分後には、米株価指標の下落率が規定を超えたとして、取引を一時停止するサーキットブレーカーが発動されることになった。
ダウは9日、2万3851ドルで取引を終えた。前週末からの下げ幅は2013ドル(マイナス7.8%)で、1営業日の下げ幅では過去最大となった。
また、3月9日には原油価格も下落。主要な原油価格の指標である、WTI原油先物価格は、1バレル=30ドル近辺まで、実に20%以上も急落した。
円高・株安、原油安、債券高が連鎖的に進み、金融市場は、世界的に混乱の様相を呈している。
今、何が起きているのか。この株安と円高は、いつまで続くのか。
市場を襲う「コロナ・パニック」を5つのポイントで整理してみよう。
Index
 ☑️イタリア感染が「決定打」
 ☑️1ドル=100円を割るか
 ☑️移動制限で「原油安」
 ☑️地雷は「シェール企業」
 ☑️金融緩和は「コロナ」に勝てない

イタリア感染が「決定打」