コンビニ経営業者の倒産、2年ぶり増加 前年から1.7倍に 帝国データバンク調査
コメント
注目のコメント
傾向値としてですが、
1. 業界が拡大しているので、倒産も拡大する
コンビニ業界は比較的小さな小売店を経営する法人と個人事業主の集積です。コンビニは2009年は約44000店舗だったものが2018年は約58000店舗と130%増えています。そして、ある一定の割合で不振店は存在するので、倒産の件数と金額は傾向として増えていくはずです。
2.複数店経営の拡大は金額の拡大につながる
コンビニ各社の複数店のオーナー比率は増えている傾向にありますし、本部は複数店経営オーナーを増やす方針を出しています。ちなみに現在の複数店オーナー比率は、セブンの28.1%、ローソン43.6%、ファミリーマートで46%となっています。当然、店舗規模が拡大すれば、倒産の規模も拡大します。
3. 土地建物を所有か、本部が土地建物を所有か
昔の酒屋さんのように、土地建物を自分の資金でまかなうパターンの店舗は割合としては、おそらく減ってきていますが、依然存在します。土地建物をオーナー所有で借入金で支払ったが、店舗経営がうまくいかない場合は、倒産金額はおおくなります。本部が土地建物を所有する場合は、運転資金の借入金の支払いができなくなった場合です。どちらかにより、倒産金額もだいぶ変わります。
4. 今後倒産は増えていく可能性は高い
今のコンビニは、売上横ばい、経費が右肩上がりの状態です。経費増の要因は人件費、採用経費、社会保険費用の増加です。おそらく今年も微増でしょうが、コンビニの店舗数は増えるでしょう(各社の計画を見ないと何とも言えませんが)。コンビニはすぐには倒産しません。店舗を開ければ、満足な利益が出るか否かは別として、それなりの売上が立ちます。倒産するとして、それは店舗を開けてから数年後です。本部がロイヤリティ割合の変更などをうまくやらないと、過去数年間で拡大した反動が起きる可能性があると思ってはいます。日本では毎年約8000社が倒産しています。自営業者の数は約550万者なので倒産確率にして0.14%。
一方、今コンビニの倒産件数は昨年41件、コンビニ店舗数は5.5万店舗なので倒産確率は約0.07%。
つまり、全体から見ると未だ他業種に比べてダブルスコア。
相対的に比較して数字を見る大切さ。