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いよいよ禁止「マスク転売」への怒りの声…「人としてどうなの?」「喘息だから大変」

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マスクの転売をわざわざ法律で規制しなければならない社会。うまく言葉にできませんが、個人的には「情けない」という印象を持ちました。別のニュースで、ある県議会議員がネットオークションにマスクを大量に出品していたことが報じられました。とても残念なことですし、その議員がバッシングを受けるのは自業自得だと思う一方で、政治家が有権者の代表であることを考えれば、ネットオークションにマスクを出品する政治家がいてもさして驚くべきことでもないのかもしれません。なぜなら法律で規制しなければならないくらい、マスクの転売で稼ごうとする人が一定数存在するわけですから。とても残念なことですが。
過去のバブル事件は、全て有価物の売買によって惹き起こされてきた。

チューリップ(球根)は17世紀、ミシシッピ計画事件・南海泡沫事件(株式)は18世紀の投機過熱。
今世紀には入っても、不動産、ニンニクなどによる投機バブルは絶えない。
その中で、株式は投機の定番手段となっている。

一方、今回のマスクを手段とした投機が非難されるのは、売買差益を狙ったいう目的の不当性が理由ではない。
売買取引は、本来的に情報の非対称性を容認した差益を追求するものだからだ。倫理性とは次元が異なる。

むしろ、売買の目的となったものの属性を評価すべきだ。つまり、投機の手段となったマスクには、チューリップにもニンニクにもない、ある種の社会性があるからだと思う。私的利益の追求を許さない公共性があるといってもよい。

株式にもこの社会性・公共性があるという見解も成立しうるが、一般的にはまだ承認されていない。本来的に資金調達手段の性格が濃い株式に過度に社会性を認めると、その反面。私権・財産権の絶対性、売買の自由、営業の自由といった、基本的人権に制限を加えることになるからだ。

今回、マスクの転売を禁止することがこの基本的人権の制限にまで、拡張されてはならない。あくまでも、緊急避難としての例外措置として、謙抑的でなけらばならないと思う。

権利保護が重要な一方、違反行為に対する制裁も存在しなければならない。権利と義務は並行・平衡するからだ。転売した者が罰せられるとしても、買った者や媒介した者が罰せられないのはおかしい。転売物は、当然没収されるべきであり、転売による損害は賠償されなければならない。つまり、転売は不法行為なのだから、マスクの製造・販売者は、転売行為者(買った者も)に損害賠償を請求できると考えるべきなのかもしれない。