イタリア、15日まで全国で学校閉鎖-感染者3000人超で死者は107人に
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ヨーロッパも、難しい状況にある。イタリアでは、大学も休講で、スポーツも無観客という措置を決めた。また、ポーランドやハンガリーやスロベニアでも感染者が発生し、ドイツは保護医療機器の輸出を禁止する措置をとった。
「日本は検査数が少ないのでは?」と言う方がいますが、誤解です。
見るべき指標は、「陽性率」と「死亡率」です。
岩田健太郎医師によれば、陽性率が10%未満の場合は「適切に検査対象を選別」できていて、高すぎると「補足できていないケースの存在を疑う」べきとのこと。
日本は5,141人に検査した時点で319人が陽性、陽性率は6.4%ですから、適切に検査を受けられているように見えます。
他方、韓国は78,000人に検査した時点で2,931人が陽性、陽性率は3.8%です。むしろ検査をしすぎていて、軽症の方や偽陽性の方で貴重な感染症ベッドを埋めているように見えます。
続いて死亡率。3月5日現在、日本は1.8%、韓国0.6%、イタリア3.5%です。また武漢含めた全世界では3.0%です(武漢を除けば1.3%)。ここからは、韓国はやはり必要以上に診査をしすぎていて、一方イタリアはまだ診査しきれていないか、武漢のように医療崩壊が進んでしまっているように見受けられます。
日本で「PCR検査を徹底的にすべき」との論調がありますが、私は反対です。患者が増える可能性はありますから検査体制は拡充しつつも、軽症では診査しない今の政府方針は正しいと考えます。現時点で見れば、日本と、イタリア、イラン、韓国の死亡者数との差を考えるに、集団活動の自粛によって感染クラスターが生成されるのを防ぎ、集団免疫が形成されるのを待ちつつ、重症患者にターゲットを絞って死亡者を出さないようにするという日本の公衆衛生政策は上手くいっているように見えます。
とはいえこの対応が経済に与える影響は甚大なものがありますから、これによって被害を受ける中小企業の経営に対する対策が必須なのは間違いありません。
新型コロナの蔓延を防ぐ一方、経済への影響を最小限にするというのは、かなり難しい連立方程式で、最終的にその成否によって政府の政策が正しかったのか、誤っていたかの評価が変わってくることでしょう。
何にせよ高温多湿の日本の夏という環境を考えれば、ウイルスが今以上に拡大する可能性は低いわけですから、あと少し我慢してこの小康状態を維持しつづけられれば爆発的な感染は防ぐことができます。
もうしばらくの辛抱である事を祈ります。