EU、新型肺炎で財政措置用意 財務相が電話会議=ユーログループ議長
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新型肺炎のユーロ圏経済に対する影響については、直接的にはイタリアに生じ始めているだけでなく、サプライチェーンと輸出需要の双方の点で中国の問題がドイツに波及していると見られます。
ユーロ圏にとってのもう一つの重要な市場である英国への輸出需要にはそもそもBrexitに伴う不透明性が高かったことも含めて、新型肺炎の問題が生ずる前から状況の悪かったドイツとイタリアに対してストレスが相対的に集中する構図になっています。
こうした状況ゆえ、他の記事が指摘するように、さすがに今回はドイツも財政出動に前向きな姿勢を見せ始めています。昨年も各種国際機関やEUは、財政に余裕のあるドイツに経済刺激策を求めていました。
その際は自国の財政を重視するメルケル首相が聞き入れないと言われていましたが、今回はさすがに自国の製造業が影響を受ける可能性が高いので、ドイツも財政出動せざるを得ない流れでしょうね。欧州は国毎の事情が異なるなかでまとまって対応しなければならないのが良いところでもあり、また難しいところでもありますよね。