[パリ 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁は3日、ECBには新型コロナウイルスの感染拡大への影響に対応し、景気支援策を打ち出す用意があると述べた。ただ、財政的な余裕がある国は協力する必要があるとの認識を示した。

ビルロワドガロー総裁はオランダの新聞に対し、ECBの金融政策はすでに緩和的で、ユーロ圏経済の安定化に一役買っていると指摘。貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)などの措置で、新型ウイルスの感染拡大で影響を受けた企業への銀行融資が円滑化されていると語った。

その上で「銀行や企業の流動性需要を踏まえ、ECBには必要に応じて適切で目標を絞った措置を講じる用意がある」と述べた。ただ、財政的に余裕のある国はこれを有効に利用する必要があるとの見解も示した。

ユーロ圏経済については、年内はプラス成長が維持されるとの見方を示した。

ラガルドECB総裁も前日、新型ウイルスの感染拡大による経済への影響に対応するため、ECBには「適切かつ的を絞った措置」を講じる用意があると表明している。