豪AAP通信が6月廃業へ、ネットニュースとの競合に敗れる
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注目のコメント
AAPによる発表へのコメントをそのまま転載します:
オーストラリアのAAP通信社のニュース部門が6月末をもって閉鎖へ。
ネット上の無料情報が増える中、ビジネスとして成り立たないとの理由。幅広い分野のニュースをいち早く報じなくてはならない通信社はその性質上、差別化が難しい。
通信社出身者としては寂しいニュースです。
AAPの発表: https://newspicks.com/news/4687398/?utm_source=newspicks&utm_campaign=np_urlshare&utm_medium=urlshare&invoker=np_urlshare_uid339294メディア王ルパート・マードック氏の父、キース・マードック氏が創業した通信社の廃業です。歴史を刻む出来事だと思います。深い事情は知りませんが、この廃業を決断できるところがマードック氏のすごさでしょうか。マードック氏は「出版の将来」として多額の投資をした斬新な電子媒体「ザ・デイリー(The Daily)」もあっさりと廃刊にしました。2012年12月15日のことです。ソーシャルとスマホの時代には合わないとみた果断にして英断でした。逆にWSJを傘下に収める時は蛇蝎の如き交渉力をみぜました。恐ろしい人物だと思います。時代をつかめないものは消えていきます。対岸の火事ではありません。身が引き締まります。
昨年、BuzzFeedから独立する際に記事を書いたけれど、ニュースメディアの課題は世界で共通してて、「信頼性と収益性」。ジャーナリズムが民主主義に必要な機能であることは間違いないけれど、信頼されてなければ機能不全を起こすし、収益性が低ければ当然潰れる。
日本の新聞社も経営は危険水域に入りつつあり、そこからの収入で成り立つ通信社も危ない。今のところ、日経以外の新聞社が生き残る未来像の想像がつかない。