[東京 3日 ロイター] - 楽天<4755.T>は3日、4月8日から本格開始する携帯電話の料金について、大容量データ通信で月額2980円とする単一プランを発表した。自前回線での容量は無制限とする。約300万人を対象に1年は無料となる。

同社の三木谷浩史会長兼社長は「革新的で衝撃的な価格を実現した」と強調した。楽天は将来にわたって1つのプランしか出さないとし「プランが増えて分かりにくいことにはならない」と述べた。携帯電話事業は3年ほどで黒字化する見通しだといい、「将来的な基地局の展開、そしてさまざまなサービスやイノベーションで真っ向勝負していきたい」と意気込みを語った。

大手3社の料金体系は基準が異なるため単純比較は難しいが、足元のデータ大容量プランは割引を除くとNTTドコモ<9437.T>が上限60ギガ(ギガは10億)バイトで月7150円、ソフトバンク<9434.T>が50ギガバイトで7480円、KDDI<9433.T>(au)が上限なしで7650円(いずれも税抜き)となっている。楽天は低価格で大手通信各社に対抗し、インターネット通販サイトの楽天市場を軸とした経済圏に取り込むことで、グループとしての相乗効果を見込む。楽天は東京・名古屋・大阪を中心に自社ネットワークを広げており、電波の届かないエリアは当面、KDDIとのローミング(相互接続)を使用する。ローミングのエリアではデータ通信は使い放題ではなく、利用できるデータ量は月2ギガバイトが上限となり、これを超えると速度制限がかかる。 

*内容を追加しました。

(新田裕貴 編集:田中志保)