阪大に量子計算の一大拠点 社会問題解決に研究で挑む
コメント
注目のコメント
「スーパーコンピューターでも何万年もかかる大量の計算を短時間で終えられると期待されている。」
について。すべての計算が超高速化されるわけではないので、「一部のアルゴリズムに対しては」という言葉を追加いただきたいです。少なくない数の方が誤解されているので。
ただし、素数を使った暗号や巡回セールスマン問題など簡単に解けてしまうので真に実現すれば社会的なインパクトが大きいのは事実です。量子アニーリングの理論を世界で初めて発表したのは、東工大の西森秀稔教授と当時院生だった門脇正史氏です。20年余り前のことで、その英語論文にMITの研究者が注目して、それがD-Waveの量子コンピュータの開発につながっています。
西森教授は、どういう分野で量子コンピューターが使えるかを探っている段階で、実用のためのソフトウエアの開発が非常に重要で、それにはまだ10−20年かかると話されています。もちろんハードウエア開発も重要で、そこに日本の20人ほどの町工場の職人技が生かされています。
また量子コンピュータには、量子アニーリング方式(D-Wave Systems+デンソー)と量子ビット方式(IBM、intel、Google)があり、どちらが有利なのかはまだ不明で、しかも実用化には20年と予想されています。
長い地道な研究が始まる、という理解をしたほうが良さそうです。
ただ量子コンピューターの心臓部のチップは絶対0℃近くまで極低温に冷却しますが、その希釈冷凍機のシェア6−7割のBlueFors社(フィンランド)は工場を拡張するなど、世界中から引き合いが増えています。(記事の写真は冷凍機だと思われます)
参考)東工大 西森 秀稔教授が語る「量子コンピューターの現在」、相次ぐ報道の考え方
https://www.sbbit.jp/article/cont1/37008
ご興味のある方は、見ていただければと思います。
西森教授の基調講演:「次世代コンピュータが実現する革新的ビジネス」
https://newspicks.com/news/4677445?ref=user_4356773
参考)量子技術競争、日本も参戦 NTTがNASAと計算機
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52189910U9A111C1EA2000/
参考)量子コンピューター開発支える職人技
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55825620Z10C20A2000000/