Apple、NIKEが実践する「カルチャーを創るブランド戦略」

2020/2/29
NewsPicksアカデミアでは、第一線の実践者によるMOOC(オンライン講義)、書籍、イベント、記事などを通じて、最先端の実学を提供しています。

今回は2020年1月31日に開催されたイベント 「新しいカルチャーを創るブランド戦略」(登壇者:山口 義宏氏、高木 新平氏、久保田 夏彦氏)の模様をまとめた動画を配信します。

こちらでは、その見どころを一部ご紹介します。
カルチャー創りとビジネスの両立
カルチャーを創りつつ、ビジネスをスケールさせる。この両立はとても難しいです。
街のコーヒー屋さんのような、ニッチな分野で盛り上がっている事業は、世の中に無数にあります。
しかし、売り上げが数億円、数十億円、場合によっては数兆円、数十兆円規模のマスビジネスまでスケールさせながら、カルチャーを創り、尊敬されるブランドになるのは稀で、まさに「言うは易く行うは難し」の典型です。
これを実現している企業として、Apple、NIKE、スターバックスが挙げられるかと思います。
Appleは売り上げ約30兆円、NIKEは売り上げ約4兆円、スターバックスは約3兆円です。
これらのブランドは、ビジネスをスケールさせるだけでなく、世界中の人々の価値観や文化に影響を与え、カルチャーを創ることも両立しています。
「価値啓蒙型」と「市場適応型」
カルチャーを作るブランドの方法論には、大きく二つの考え方が混在しているように見えます。
1つは「価値啓蒙型」と呼んでますが、企業の思想・考えなどをマーケットに対して発信し、啓蒙します。
ブランドの位置づけや価値観を普及させるのが主軸で、それを持続させるための手段としてビジネスがあるという考え方です。
企業と商品・サービスが一体化した「マスターブランド」を、1人の創業者が信念を持って展開しているケースが多いです。
一方で、「市場適応型」は顕在化したマーケットニーズに対して、ビジネスを拡大させるための手段としてブランドを創ります。「価値啓蒙型」とは主従関係が逆です。
例えば、ある消費材メーカーは思想やターゲットは商品ブランドごとにバラバラです。ビジネスのジャッジも経済合理性を踏まえて決定しています。
模倣に負けないカルチャー創り
ブランドの価値創りに力を入れる企業がある一方で、それぞれのマーケットでは、売れている商品を模倣する企業が出てきています。
特に、近年は模倣する技術と速度がどんどん早まっている。アパレルの世界では、ハイブランドがファッションショーで出したものをそのままファストファッションが真似て、本物が世の中に出る前に模倣品をマーケットに投入するケースもあります。
しかし、模倣の速度が上がる中で、互いに模倣すると他社と同じような商品・サービスになり、結果としてマーケットにおける競争力を失ってしまう。
そのため、このような企業は収益を享受できる時間が短くなってしまうのです。
そのような背景もあり、「カルチャーを創るブランドが、持続的にビジネスができる勝ち筋ではないか」という考えも出てきています。
その方がブランドがリスペクトされて、唯一無二で指名買いされる可能性があるからです。
しかし、カルチャーを創ることは、ニッチで気持ちよく、自分の仲間だけで文化を作るのはできても、スケールさせるのは相反していて難しい。
今回は、これを乗り越えるために何が必要か議論できればと思います。
アカデミア会員の皆様は、こちらで動画の全編をご覧いただけます。

来週3月6日(金)は清水 耕介氏、澤 円氏、菊川 航希氏が登壇したイベント動画 「『実践・異文化理解』~グローバル人材必須のコミュニケーション力~」を配信する予定です。

動画を通じて、アカデミアの「知」に触れていただければ幸いです。来週以降の配信もお楽しみに。