なぜ花王が? 農業分野で強みを発揮する理由
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花王と農業をつなぐ「アジュバント(機能性展着剤)」、初めて知りました。
農薬の使用量を減らす界面活性剤の機能により、ドローンによって極限まで減らせそうです。
界面活性剤の表面張力を抑制する効果だけでなく、界面張力を最小化する工夫を加えることで、薬液の濡れ性を上げることができるということです。それにより、薬液が狭い茎などの隙間にも浸透していくことができるので、農薬の効果も広がります。そして、農薬散布量を極限まで少なくするという内容です。
今後ドローンによる農薬散布も広がっていくと予想されますが、農薬が風に流されるので、農薬が均一に散布されず、そのため農薬がかかっていないところは、害虫の被害に遭う可能性があります。
それで花王はアジュバントにより、農薬散布のムラを抑え、ドローンの少ない農薬散布でも十分な効果が得られたことを確認しています。
ドローンによる農薬散布の課題の解決になり、農作業の省力化と農薬の使用量の削減という2つの効果を証明できたということなので、スマート農業に取り組もうとされている農家の人たちにも、もっと知ってほしいと思います。
なお界面活性剤は植物由来のもので、環境にも優しいです。
汚れを落とす技術として、超親水性があるというのは知っていましたが、農薬散布への応用は意外でした。
花王の技術者が、汚れを落とすメカニズムについて、研究を進めていたことが、違う農業分野でまた一つ生かされたということです。
やはり、地味かもしれないけれど、基礎研究は大切ですね。食糧問題が深刻化する中で注目される、スマート農業。
なかでも、ドローンによる農薬散布は生産効率を大幅に上げるものの、高い位置から撒かれるがために、風に流されやすく、うまく散布できない問題がありました。
花王は、得意の界面科学でもって、”葉に農薬をなじませる”資材を開発し、この問題の解決に貢献しました。花王研究者の農業への取り組みを、講談社のブルーバックスに取材いただきました。皆様からのご感想をお待ちしております。