[ミラノ 26日 ロイター] - DBRSモーニングスターは26日、イタリアの格付けについて、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は限定的だろうとの見通しを示した。

イタリアでは新型ウイルスの感染が拡大。景気後退に対する懸念が浮上している。

同社は、感染対策が経済活動や観光の重しになるとしながらも、基本シナリオでは、需要へのショックは一時的で1四半期か2四半期にとどまるとの見方を示した。

同社は声明で「イタリアの経済や当社の格付けに永続的な影響を及ぼす可能性は低い」と表明した。

ただ、2020年予算の前提となっている政府予測にはリスクがあると指摘。今年0.6%という経済成長予想は「非常に高い目標」にみえるとし、新型ウイルスの影響全体を推定するのは時期尚早だとの見方を示した。

同社は、イタリアの財政余地は限られているが、政府が経済成長を維持するため、財政措置を導入する可能性があると予想。

「状況の管理を誤れば、政府の安定に悪影響が出る可能性がある」と述べた。