【コロナ禍】「在庫ゼロ」に怯えるアマゾンの混乱

2020/2/27

「何でも揃う店」のジレンマ

「何でも売っている店」が、ウイルスがもたらした混乱のせいで、「何も売っていない店」になったら……?
新型コロナウイルス感染症の流行を受け、「世界の工場」こと中国での操業短縮・停止が続いている。
そんななか、トイレットペーパーからヨガ用パンツまで1億点以上ものアイテムを揃えるアマゾンは、「在庫ゼロ」という状況を必死で回避しようとしている。
アマゾンはこの数週間、すでにアメリカに出荷済みの中国製品に対して発注の規模や頻度を拡大し、来たる危機に備えようとしてきた。
一方、サプライヤーの方でも、在庫が底を尽くのを先延ばしにするため、アマゾンでの広告やプロモーションを控えるところが現れている。
(Hiroko Masuike/The New York Times)

「プライムデー」に間に合うか

2月19日、アマゾンは取引先の各社に緊急メールを送った。
その内容は、例年7月に開催される「プライムデー」(年に1度のプライム会員専用セール)に向けて、在庫状況に問題がないか念を押すものだ。