[26日 ロイター] - 英豪系資源大手リオ・ティント<RIO.AX><RIO.L>が発表した2019年通期決算は、鉄鉱石価格の上昇で実質利益が2011年以来の高水準となった。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大が短期的に事業に悪影響を及ぼすとの見通しを示した。

同業のBHPグループ<BHP.AX><BHPB.L>も今月、感染拡大が3月以降も続くなら今年の需要に影響すると警告していた。

リオのジャン・セバスチャン・ジャック最高経営責任者(CEO)は声明で「新型コロナウイルスの影響を注視しており、サプライチェーンの問題など、何らかの短期的影響に備えている。当社の商品は現在、顧客に届いている」と述べた。

19年通期(19年12月31日までの1年)の実質利益は103億7000万ドルで前年の88億1000万ドルから増加した。調査会社ブマ・フィナンシャルがまとめたアナリスト予想の104億ドルにはわずかに届かなかった。

19年は、ブラジルの生産途絶や中国の旺盛な需要で鉄鉱石価格が上昇。リオは実質利益の約85%を鉄鉱石で稼いだ。

鉄鉱石による実質利益は48%増の96億4000万ドル。

期末配当は1株2.31ドルで、前年の1.8ドルを上回った。ただし、前年のような特別配当は実施しない。