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これは、連立与党を組みなおすためです。マハティール首相は、再度首相に任命されて続投します。
 マハティール首相は、辞任したものの、議会の解散・総選挙を求めているわけではありません。マレーシアの法律では、首相が辞任した時点で、現在の内閣は終了します。首相任免権を持つ国家元首(各州の世襲君主の輪番制)は、次の首相を任命しなければいけませんが、マハティール首相が再度任命される可能性が非常に高いです。ただし、政権を構成する政党は入れ替えたうえで。最初から、その筋書きと見られます。
 原因は主に2つ:
1.もともと、現在の連立与党(マハティール首相の団結党+アンワル元副首相の人民公正党+民主行動党+信託党)は呉越同舟で、政策も理念も全く別でした。前の国民戦線政権から政権交代するために野合しましたが、もはや維持できなくなりました。
2.人民公正党のナンバー1(アンワル元副首相)とナンバー2(アズミン経済相)の権力闘争。これが直接のきっかけです。ポスト・マハティールの首相の座をめぐる争いでもあります。連立与党内の多数(人民公正党+民主行動党)の支持を背景に、首相ポストの禅譲を求めるアンワル元副首相に対して、アズミン経済相は、人民公正党を割って出ました。そして、連立与党の組みかえを画策、
 マハティール首相の団結党+アズミン経済相派+旧与党の国民戦線
 で、新たな内閣を成立させようとしています。アンワル元首相派+民主行動党+信託党は、政権から排除されます。
 日本の1990年代の政治でたとえれば、自民党を割って出たグループ(マハティール首相の団結党に相当)が、社会党と組んで政権交代したものの、やはり体質が違い過ぎて社会党(民主行動党に相当)との連立を解消、自民党(国民戦線に相当)と連立を組みなおしたようなものです。
 つまり、ただの権力争いで、経済政策とか、中国とか日本とか、新型ウィルスには何も関係無いことです。ただし、華人やインド人の議員の大多数が属している人民公正党と民主行動党が排除され、マレー人が実質大多数の国民戦線が政権に復帰すれば、与党議員のほとんどはマレー人ムスリムになります。このことは、マレーシアという国では禍根となります。
追記:首相としてひとまず再任。塩崎さんの解説どおり。内在的な視点からみていくことの重要性を再認識。次のポイントは組閣と、与党を離脱したグループと野党との連携の動きです。

https://www.thestar.com.my/news/nation/2020/02/25/dr-mahathirs-surprises-as-pm4-pm7-and-pm8

なお、政権交代のときに私が執筆したNewsPicks編集部オリジナル記事はこちらです。
【マレーシア政権交代】国民の怒りの鉄槌下る。日本への影響は
https://newspicks.com/news/3018487

元コメント:
塩崎さんのコメントは、情報を付け加える必要ないほどに、マレーシア情勢を踏まえて的確に整理されています。私も内政的な要素での動きであり、新型肺炎や中国などの話は関係がないと考えています。
まだマハティール首相がどうなるか分かりませんが、いずれにしても時計の針を戻すわけにはいきません。汚職の酷かったマレーシアを何とか健全な国にしてほしいです。
今後どうなるのか目が離せません。