AIとリキッドバイオプシー – がん治療を変革する先端技術
コメント
注目のコメント
リキッドバイオプシーで注目されている GRAILは世界トップの富豪2人、ジェフ・ベゾスとビル・ゲイツが出資していることでも知られています。
https://thebridge.jp/2017/06/grail-funding-from-dentsu-ventures-for-japan-expansion
次世代シーケンサーでトップシェアの Illumina 社からSpin Offしたスタートアップです。AWSクラウドの事例にもなっています。
https://www.businesswire.com/news/home/20170731005153/en/GRAIL-Selects-AWS-Cloud-Provider"検体に含まれる複雑で微かなシグナルを正確に捉えることは容易ではないが、ここにAI活用の余地がある。DNAシーケンス技術をリードするIlluminaは、2016年に米GRAILと提携することを公表した。ビッグネーム協調の背景には、遺伝子スクリーニングとAI技術を用いて臨床データを解析し、ピンポイントにがん特異的なパターンを抽出する狙いがあった。"
最近、画像診断に機械学習が用いられる事例をよく見かけますが、今回の事例も含めて膨大な情報量の中から特定のパターンを見つけ出す作業は、人間よりもコンピュータに任せていく流れになってますね。
医療業界だとニーズがあるか分かりませんが、工業製品だと歪みや凹凸はカメラで検知しにくく、今でも人の目で最終検査をすることも多いので、この辺のカメラの精度も向上してくると、OCRの応用領域も広がってくるかもしれませんね。中身があるようであまりない記事、、、でした。
専門ではありませんが、リキッドバイオプシーの位置付けはかなり難しいと思います。
卵巣がんなどでは感度(がんのある人を正しく判定する確率)も特異度(がんがない人を陰性と正しく判定する確率)も高いとされており、有用とされていますが、まだまだのものもあります。
利用できる現場としてはがん検診やがんの再発診断といったところです。時折「血液だけでがんが診断できる!」といった記事がありますが、これは血液がん(白血病)など以外ではあり得ません。あくまで診断はその物自体を画像や手術検体などで確認することが原則であり、「どこかにありそうだけどどこかはわからない」は診断になりません。
また、検診での利用では必ずコスパを考えねばなりません。検査には必ず一定の偽陽性があり、不安な気持ちと追加の検査が必要になります。そのことを考えてなお、自覚症状も何もない人に検査する意味があるか、などを考えます。「見つかればいい」というものでもありません。
AIは今後大きな力になってくると思っています。もはや医学の情報量はあまりに膨大で、人間の脳の手には負えなくなってきています。高度な医療や専門的医療を提供するとなると、その分野の情報収集で手一杯で、他に手が回らない。同じ診療科ですら、専門以外の最新知見には疎いといったことが起きます。この点を大きくカバーしてくれるでしょう。