[ソウル 21日 ロイター] - 韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相は21日に開かれた政府の会合で、新型コロナウイルスの集団感染が発生した大邱とその隣の清道郡を感染症の特別管理地域に指定すると表明した。

当局の報告によると、同国では新型ウイルスの感染者が新たに52人確認され、累計では156人となった。そのうち111人が大邱か近隣地域に居住している。大邱で開かれた教会の礼拝に「31人目の患者」とされる61歳の女性が参加し、1人の発症者が多人数に感染を広げる「スーパースプレッダー」となった可能性が指摘されている。

大邱広域市の権泳臻(クォン・ヨンジン)市長は記者向けブリーフィングで、同教会の400人以上のメンバーが21日時点で新型ウイルスによる肺炎の症状を示していると明らかにしたうえで、検査はまだ進行中だとした。

同市長は、大規模な集会を禁止すると述べ、市民に対し、屋内にとどまるようあらためて呼びかけた。

韓国で当初、感染が確認された患者の多くは既に回復している。ただ、20日には新型コロナウイルスの感染者で初の死者が報告されている。[nL4N2AK1RZ]

丁首相は「感染者と接触した人々を特定し、確定診断された感染者の治療を迅速に行うことが急務だ」と強調。「病床や人員、機器など必要な支援を即座に提供する」と語った。

また、軍の医療関係者を派遣し、一時的な隔離施設も設けると述べた。

聯合ニュースによると、首都ソウルの当局は、週末に開かれることが多い大規模なデモは禁止すると表明した。

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