[北京 20日 ロイター] - S&Pグローバル・レーティングは20日、新型コロナウイルスの感染拡大が4月までにピークを迎えなえれば、中国の銀行セクターは今年、最大7兆7000億元(1兆1000億ドル)の不良債権に直面する可能性があるとの見通しを示した。

S&Pグローバルは「新型ウイルス流行によって中国の生産活動は混乱し、一部企業や世帯は債務返済に苦しんでいる」と警告した。

新型ウイルス流行よる影響の軽減に向け、中国金融規制当局はこれまでに、金利引き下げやローン期間の延長などを金融機関に促している。また、中国の上海当局は新型ウイルス流行の影響を受け、補助付き融資を受けるのに適格と判断した企業のリストをまとめているという。

S&Pグローバルは「中国が不良債権の基準を緩和し、打撃を受けている企業や地域を支援すると想定する」と指摘した。