【直撃】売りは緻密さ。ゼンリンの地図戦略を問う

2020/2/20
ゼンリンとGoogleの蜜月に異変
「Googleマップが劣化した!」「ゼンリンの表記がなくなっている」
2019年3月21日、ツイッターがにわかに騒がしくなった。
駐車場の一部が道路になっていたり、道の一部やバス停が消えていたりと、Googleマップの不具合を訴える人が続出したのだ。
とりわけ注目を集めたのは、Googleマップから「ゼンリン」の表記が消えていることだった。
ゼンリンは、1948年に創業した日本の老舗地図メーカーだ。グーグルが地図サービスを開始した2005年から、同社に地図データを提供してきた。
ゼンリンが作る地図の売りは、足で稼いだ緻密さである。1日1000人もの調査員が、表札やドアの位置まで一軒一軒確認して作る住宅地図が看板商品だ。
(出典:ゼンリンHP)
2019年3月に起きたGoogleマップの不具合は、Googleがゼンリンから自社製の地図に切り替えたことで起きた。
やっぱりゼンリンの地図は正確で便利…ゼンリンのありがたみを再認識した出来事として記憶している人々も多いだろう。
しかし、実はこの出来事が象徴しているのは、ゼンリンの「凄み」ではない。
むしろ、ゼンリンが売りにしてきた緻密さよりも、グーグルが自社で提供する更新頻度の高さにこそ価値があると判断した、象徴的な瞬間であった。
Googleマップ「劣化」の舞台裏