【3分解説】キリンvsファンド。「医薬」をめぐる対決が勃発

2020/2/18
その提案はキリンホールディングスにとって、絶対に受け入れられないものだった。
2020年2月14日、キリンは、株主の英投資会社インディペンデント・フランチャイズ・パートナーズ(IFP)からビール事業への集中や自社株買いなどの株主提案があったことを発表。
そして、反対する姿勢を明らかにした。
2月14日の2019年12月期の決算会見で、説明するキリンHD 磯崎功典社長(写真左)
「酒離れ」が叫ばれて久しい日本の酒類業界。とりわけ、ビール市場は厳しい。
1994年をピークにビールの需要は減少し、この15年間でサッポロビール1社分の需要がマーケットから消えた。
そんな逆風下において、ビール事業に集中しろという提案は、キリンにとって到底受け入れられるものではない。
ただ一方で、足元の業績は低迷しており、株主がキリンに不満を抱くのも納得できる。
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今回は、株主から無茶な提案を突き付けられたキリンの決算のポイントを見ていこう。

国内ビールは「ジリ貧」